「何を書けばよいかわからない」

「原稿用紙を埋められない」

「とにかく書くのに時間がかかる」

 

作文の宿題には悩みがつきません。算数や漢字の書き取りなどに比べ、作文にははっきりとした正解がないので、子供が作文について悩んでしまった時、親としてどうサポートすれば良いか困ってしまいますよね。

 

文章を書くというのは頭を使うことなので、「難しい」と感じるのは当然のことです。しかし、難しいからと言って苦手意識を持ってしまうと、作文がさらに面倒な作業になってしまいます。

 

今回は、子供を作文嫌いにさせないために私が実践した勉強法(親のサポート方法)についてご紹介します。

 

 

子どもを作文嫌いにさせない!親のサポート方法とは

 

 

ライターである筆者が、息子の宿題を見ながら感じたのは、作文の勉強法としてまず大切なのは「子供がいかに楽に書けるかどうか」ということです。嫌がらずに文章を書き出せれば、少しずつ長文に挑戦していくこともできます。何度も作文を書いていれば、たまには少し難しい語彙や、いつもと違った表現に挑戦してみようという気持ちにもなるかもしれません。

 

しかし、子供が作文嫌いになってしまったら、原稿用紙に最初の一文字を書かせることも難しくなってしまいます。

 

 

我が家は「一緒にやろう」と誘って、作文嫌いを克服しました!

 

我が家の長男は、小学一年生の夏休み明けから、毎週金曜日に「しゅくだいにっき」を持ち帰り、週末にかけて作文に取り組んでいます。作文の内容は、その週にあった学校での出来事や、週末に体験したことなど、自由に書いてよいことになっています。

 

最初の頃は、なかなか書き出せなかったり、書いても1~2行で終わってしまったりしていました。それに対し、先生からは「どんなことを見たの?」「何を食べたの?」など、もう少し具体的な内容を促すような赤字コメントが返ってきました。しかし、息子には先生のコメントの意図があまり伝わっていないようでした。

 

「もう少し詳しく書いてみたら?」とアドバイスしてみたり、「ここまで書けたらかっこいいね」と言ってみたりしても、息子は「これでいい」と言い張るので、少し考え方を変えて「お母さんも一緒に作文を書いてみようかな」と提案してみました。すると、息子は「いいね!」と乗り気になり、私の分の原稿用紙を(手書きで)用意してくれました。

 

息子は昔から、お片づけもお手伝いも、私が一方的に「やってね」とお願いしてもなかなか取りくんでくれませんでした。しかし、「一緒にやろう」と声かけすると楽しそうにやってくれていたので、作文に関してもこの方法が功を奏しました。

 

「ヨーイ、ドン!」と二人で一緒に机に向かい、それぞれの作文を書き始めると、いつもはすぐに「終わった!」と言う息子もなかなか書くことをやめようとしません。なぜなら、私が息子よりたくさん原稿用紙に文字を書いていたからです。母親には負けたくないと思ったのか、初めて原稿用紙が埋まるまでびっしりと文章を書いていました。書いてみたら達成感を感じたのか、翌週からは原稿用紙の裏面まで頑張って書くようになりました。

 

 

 

親子で一緒に作文を書く際に、筆者が気を付けたポイント

 

この勉強法(親のサポート法)は、とくに難しい方法ではありませんが、私は以下の二点について気をつけました。

 

①お互いの作文が相手に見えないようにする

 

まず、お互いの作文が完成するまでの間は、それぞれ自分の作文が相手に見えないように気をつけました。自分の文章が出来上がっていない段階で他人の文章を見てしまうと、無意識に他人の文章を真似してしまうリスクがあるからです。また、せっかくまとまりかけていた自分の考えが、他人の文章を見ることによってまとまらなくなってしまう場合もあります。

 

その代わり、お互いの作文が完成した後は自由に見せ合いました。

 

 

②子供の書いた言葉や表現に対してアドバイスしない

 

そして、完成した息子の作文を読んで、言葉や表現に対して「ここをこうしたら、もっと良いんじゃない?」などとアドバイスはしないようにしました。自由にのびのびと書いてほしいからです。ただし、句読点の間違いなどは指摘して可能な限り修正させるようにしました。

 

 

 

そもそも「作文」はなぜ大切なの?ママライターが考える「作文」の重要性とは?

 

 

実は私自身も小学校の頃を思い出してみると、作文に対して良い記憶はありません。「面倒だな」、「うまく書けないな」と思いながらも、しぶしぶ書いていたという思い出ばかり。しかし、今ライターの仕事をしていると、やはり子供の頃から作文力を鍛えておくことは大切だと感じます。

 

 

自分の考えを知るきっかけに

 

作文とは、つまり自分の考えを言葉で表現するということです。これは大人にとっても難しい作業です。自分がどう考えているのかを、把握し説明することは、時間がかかるし、面倒な作業だからです。

 

しかし、作文は練習することによってその面倒さをある程度克服することができます。私の場合、大人になってからライターの仕事を通して文章を書く練習を重ねてきました。そして「書く」ことを通し、自分の考えをより客観的に理解できるようになりました。

 

インターネット等を通し、さまざまな情報が簡単に手に入る現代だからこそ、自分で自分の考えを理解することが、今後ますます大切になってくることでしょう。作文の練習は、子供たちが自分の考えを知るきっかけになると私は考えています。

 

 

論理的思考への架け橋に

 

20204月から学習指導要領が改訂されましたが、その中でとくに重要視されているのがプログラミング教育による論理的な思考力の育成というポイントです。

 

作文は言葉を使って論理的に物事を説明する作業です。つまり、作文力は論理的な思考力の育成に大きく関わっていることになります。これからの時代、プログラミングだけでなく、作文力もますます重要な能力になってくると私は考えています。

 

 

親子で楽しみながら「苦手意識を持たせない」作文日記に挑戦しよう!

 

 

今回は、子供が作文を書く時の最初のステップとなる「苦手意識を持たせない」というポイントについて、我が家の取り組みをご紹介しました。「親も一緒に書く」というシンプルな方法ですが、我が家では絶大な効果がありました。

 

子供の型にはまらない言葉のチョイスはとても面白いですよね。私は毎週ひそかに息子の「しゅくだいにっき」を楽しみにしています。