『0歳児保育』筆者が感じるメリット・デメリット

 

「職場を長い期間離れられない」「1歳では入園できないかもしれない」といった理由から、子どもを0歳のうちに保育園に入れたいと考える方は少なくありません。

 

自分で動くことも話すことも満足にできない0歳児を保育園に入れることは、不安もあるでしょうし、周囲の人から「まだ小さいのに預けるなんて赤ちゃんがかわいそう」と言われることもあるかもしれません。

 

今回は、実際に生後半年で長女を保育園に預けた筆者が感じる、0歳からの保育園のメリット・デメリットを紹介したいと思います。

 

 

 

0歳児を保育園に預けるメリット

 

 

 

希望の保育園に入りやすい

 

4月に0歳児のクラスに入る大きなメリットの1つが、それ以降の入園に比べると、希望の保育園に入りやすいという点です。

 

1歳児以上の定員は、それよりも下の学年から入っている子どもたち優先で埋まります。1歳児の定員が10人でも、0歳児クラスにすでに8人いれば、1歳児クラスに上がったときに募集される人数は2人となり、あっという間に空きがなくなり、入園倍率が格段に上がってしまいます。

 

また、毎日送迎することを考えると、自宅・職場・保育園の3点はなるべく近く、アクセスしやすいことに越したことはありません。0歳児であれば、一番便利な保育園へ子どもを預けられる可能性も高くなります。

           

保育園に行く生活が当たり前になる

 

0歳のうちから預けていると、子どもは保育園に行く生活が当たり前になります。

 

自分の意思がはっきりしてくる1歳以降に保育園を始めるよりも、比較的スムーズに保育園生活に慣れる子供が多いようです。

 

保育士さんやママ友に相談にのってもらえる

 

0歳児の育児には不安がつきまといます。特に第一子で、周りに頼れる親族や友人がいない場合はなおさらです。

 

保育園に入れば、毎日のように保育士さんと顔を合わせますし、年に数回は保護者会や面談などが設けられています。子育ての不安や発達についての相談もできるので、「1人で育児をしているわけではない」という安心感が得られます。

 

また、保育園で出会うママ友はともに0歳で職場復帰した「似たもの同士」。0歳児のクラスは1歳児以降より人数が少ないことも多いので、仲良くなりやすい環境でもあります。

 

心強い仲間に出会えることは、0歳児復帰の大きなメリットではないでしょうか。

 

 

 

「24時間子どもにつきっきり」から解放される

 

夫が忙しい、親族が近所にいないなど、いわゆる「ワンオペ育児」になりがちな家庭では、子どもを育てる負担が格段に大きくなります。

 

乳幼児突然症候群(SIDS)のリスクも高い0歳児と24時間向かい合うことは、繊細な人ほど緊張感をおぼえるもの。そして常に自分より子どもを優先しなければならない状況が続くのは、強いストレスを感じるものです。

 

子どもを保育園に預けて仕事に復帰すれば、保育のプロに任せられるという安心感もありますし、仕事の合間に「自分のために」一息入れることもできます。

 

子育てにストレスを感じやすい人や、仕事をしているときに人生の充実感を得やすいという人は、子どもを0歳から保育園に入れるメリットが大きいでしょう。

 

バランスの取れた離乳食を食べさせてもらえる

 

保育園では、月齢に応じた栄養のある離乳食を毎日用意してもらえます。

 

自分では作れないような凝った離乳食が出ることもありますし、家ではあまり使わないような食材を食べさせてもらえることもあります。

 

筆者は料理が苦手だったので、保育園で離乳食を作って食べさせてもらえるのは、本当にありがたかったです。

 

調理師さんから、子どもがよく食べていたメニューや、簡単に作れる離乳食などを教えてもらえる機会もあり、とても役立ちましたよ。

              

帰時のブランクを感じにくい

 

1年未満で職場に復帰するため、仕事のブランクを感じにくいというメリットもあります。

 

筆者も職場を離れていた期間は半年程度だったこともあり、仕事のブランクを感じて困るということはほとんどありませんでした。

 

 

 

0歳児を保育園に預けるデメリット

 

                             

「初めて」はほとんど保育園

 

0歳から長い時間保育園に預けていると、寝返りやつかまり立ちなど、多くの「初めて」が園で起きます。そこに立ち会えない寂しさを感じることもあるかもしれません。

 

でも、「初めて」の瞬間を先生が日誌などに残してくれますし、先生が一緒になって「初めて」を喜んでくれるうれしさもありますよ。

             

手厚い病気のケアが必要

 

集団生活を始めて最初の1年間は、子どもは感染症によくかかります。

 

特に体力のない0歳児のころは、突然保育園から呼び出しがかかったり、長期化したりするリスクも高いため、仕事の調整や病児保育の手配など、十分に気を配らなければなりません。また、会社にも理解してもらうことが必要になってきます。

 

0歳児の病児保育を民間に頼むと値段が高額なことも多く、「今月は働いた分の給料がすべて保育園代と病児保育代に消えてしまった」という事態に陥ることも。

 

「子どもが小さいうちはしかたがない」と腹をくくり、

 

  • 親子ともに予防接種を忘れない
  • できれば復帰後1年間は仕事のスケジュールに余裕を持たせる
  • 病児保育やベビーシッターの登録を仕事復帰前にやっておく
  • 一時的に保育料がふくらんでも落ち込まない

 

といったことが大切です。

 

          

心無い周りの言葉に傷つく

 

0歳から子どもを預けていると話すと、「子どもによくない」とか「赤ちゃんがかわいそう」という言葉を投げかけられることがあります。

 

筆者の場合は、預けていた保育園のとある保育士さんに似たような内容のことを言われ、ショックで落ち込んでしまいました。

 

でも近年はさまざまな研究で、「母親だけで育てた場合と、保育サービスなどを利用して育てた場合とで、子どもの発達に有意な差はない」という結論が出されています。

 

心無い周りの言葉にふりまわされず、ご家庭に適した育て方を選びたいですね。

              

親も体調不良になりやすい

 

産後の体の回復には個人差がありますが、一般的には完全に元に戻るまで、半年から1年はかかるといわれています。

 

0歳で子どもを預けるとなると、育休期間も短く、体が万全とは言い難い状態で仕事復帰することになるため、思うように頭が働かない、疲れやすいといったつらさを感じる人も多いようです。

 

また、多くの母乳を必要とする時期に長時間子どもと離れるため、胸の張りが気になったり、乳腺炎になったりしてしまうことも。

 

生後1年未満で仕事に復帰するときは、自分の体調にも十分気を遣う必要があります。

 

 

 

それでも0歳で復帰して良かった!

                                   

デメリットも数多くあげましたが、それでも筆者は0歳で復帰して良かったと思っています。

 

その理由として1番大きいのは、やはり希望の保育園に入れたこと。自宅から徒歩5分の場所にある保育園だったので、通勤への影響も少なく送り迎えもラクでした。

 

職場を離れていた期間が短かったこともあり、産前と同じ部署へ戻ることができたので、仕事復帰もスムーズでした。

 

次に、「子育ての孤独」から解放されたこと。日中のお世話を保育士さんに頼み、不安なことがあれば相談をし、つらいことがあればママ友に吐き出せるという環境は、ワンオペ育児に疲れ切っていた筆者にとっては夢のような環境でした。

 

寝返りさえできない生後半年から保育園に預けていたこともあり、保育士さんたちは娘の成長をとても喜んでくれました。職場復帰したばかりの大変な時期を一緒に乗り越えたママ友とは、長女が小学生になった今でも付き合いがあるほど強い結束力があります。

 

0歳の子どもを預けて仕事に復帰するのは、多くのメリットとデメリットがあります。各ご家庭で何を重視するのか、よく話し合って決めたいですね。