赤ちゃんはどんな音楽が好き?

 

 

言語能力やコミュニケーション力、想像力の発達に良い影響があると言われる音楽。具体的にどんな音楽をどのように赤ちゃんに聞かせていけば良いのでしょうか?

 

ヤマハ音楽研究所のこちらの記事(「子どもの想像力&創造力をはぐくむ音楽遊び」)によると、赤ちゃんと音楽を楽しむために大切なポイントは3つ。

 

今回はこれらのポイントについて理解を深めながら、筆者がこれまで実践してきた「親子で音楽を楽しむためのアイデア」をご紹介します。

 

参考URL:https://www.yamaha-mf.or.jp/onkenscope/kajikawasachiyo6_chapter1/

 

 

 

赤ちゃんと音楽を楽しむために大切な三つのポイント

 

 

1. ジャンルより頻度

 

赤ちゃんに良いのは、クラシック音楽や童謡などと思われがちですが、実はジャンルよりも大切なのは音楽を聴く頻度。上記の記事では、このように説明されています。

 

「たとえば、くり返し聴いた曲を好きになることで、新しい曲にも興味を示すようになります。聴き慣れた曲は、こまかい部分まで聴き分けるなど、学習も進みます。」

 

 

2. 子供の発達段階に応じて音楽との関わり方を考える

 

生まれたばかりの赤ちゃんが高度なクラシック音楽を楽しめるかというと、それは難しいですよね。

 

赤ちゃんが「音楽が心地よい」と思うためには、年齢や発達段階に応じた音楽との関わり方を考える必要があります。

 

0歳から5歳までの子供の発達段階に合った音楽との関わり方の目安は以下の通り。(上記の記事内の表を参考にしました。)

もちろん個人差はありますが、参考としてみてはいかがでしょうか。

 

0歳:大人の歌声を聴く。合わせて声を出す

 

1~2歳:音楽に活発に反応する。部分的に歌う

 

2~3歳:1曲歌えるようになる。1人で歌える

 

3~5歳:合唱や輪唱ができるようになる

 

 

 

 3. コミュニケーションを取りながら聴く

 

子供の発達に音楽が良いと聞くと、つい朝から晩までCDをかけっぱなしにして「とにかく音楽を聞かせよう」と思ってしまう方もいるかもしれません。

実際私も、長男が生まれたばかりのころ、ユーチューブで「赤ちゃんが喜ぶ音楽」などを検索し、ベッドの横でかけ流していた経験があります。

しかし子供と音楽を聴く上で大切なのは、音楽による気持ちの変化を感じたり、体を動かしたりして、親子で関わりながら音楽を聴くことなのだとか。

「気持ちの変化を感じる」というのは、曲調から曲の雰囲気を感じ取ったり、曲の感想を言葉で表現したりすることです。

 

 

 

親子で音楽を楽しむためのアイデア

 

 

 1. 子守歌

 

毎日の生活に音楽を取り入れる上で、最初に思いつくのは子守歌ではないでしょうか。「ねんねんころりよ」や「ゆりかごのうた」など優しいメロディーの子守歌は、赤ちゃんもママも安らかな気持ちにしてくれますよね。

 

私は長男が生まれたときは、授乳やオムツ替えに忙しく、また子守歌はなんとなく恥ずかしくて歌えませんでした。

しかし次男を出産後、ふと子守歌を歌ってみたところ、次男がぐっすり眠ってくれて驚いた経験があります。

思えば、子守歌を歌うことによって、私自身リラックスできた気がしました。

当時、子守歌のレパートリーが「ゆりかごのうた」くらいしかなかったのですが、毎日同じ歌を歌っていると飽きてしまいます。

そこで、子守歌以外にも適当なバラード調の歌を寝かしつけ時に歌っていました。

おかげで次男はすっかり音楽好き。3歳になる現在は、独り言のようにいつも歌を歌っています。

 

 

 2. 生活の中に手遊び歌を取り入れる

 

日本に昔から伝わるわらべ歌や手遊び歌、童謡などの中には、人々の暮らしをモチーフにした歌がたくさんありますよね。

 

たとえば、朝、子供を起こすときに歌う「ととけっこう よがあけた」やお弁当をテーマにした「おべんとうばこのうた」など。

そういった曲を生活に取り入れて歌いながら毎日を過ごせたら幸せな気持ちになれそうですよね。

 

しかし、いざわらべ歌を歌おうと思っても、忘れてしまってなかなか思い出せないものです。

 

私は、実家に帰省したときに、実母や祖母からこういった歌を聞かせてもらい、自分自身もだんだん歌えるようになりました。

また、子供たちが保育園に通いだすと、朝のご挨拶の歌や食事の前の歌(号令のようなもの)を覚えてきて、自宅でも保育園流に歌いながら生活するようになりました。

 

  

 

3. 絵本に関連付けて童謡を歌う

 

読むだけで子供の想像力を広げてくれる絵本ですが、絵本と歌を結び付けるという方法もあります。

ある絵本を読んでいる途中に、同じテーマの童謡をはさんでみます。すると、絵本の世界観がグンと広がり、また歌もずっしりと心に響いてくることがあります。

童謡をモチーフにした絵本もあるので、絵本(歌詞)を読んだ後に実際の歌を歌ってみるというのも良いですね。

 

我が家の定番は林明子さんの「おつきさまこんばんは」に動揺の「月」の組み合わせです。

また、子供たちが大好きな卒園ソング「みんなともだち」(中川ひろたか)は、絵本も出版されています。我が家では親子で合唱しながら読んでいます。

 

 

 4. 年齢に合ったコンサートに出かけてみる

 

最近は「0歳からのコンサート」や「親子コンサート」などと題した企画がたくさんあります。

せっかくなら本格的なコンサートに行こうと、ついオーケストラや室内楽などに目が行ってしまいがちですよね。

しかし、ここは「子供の発達段階に応じて音楽との関わり方を考える」ことを思い出しましょう。

 

0歳児に響きやすいのは大人の歌声。子供の個性や好みにもよるので一概には言えませんが、赤ちゃん連れでコンサートに参加するなら、歌や少人数編成での楽器のコンサートなどがより適していると言えるかもしれません。

 

子供が成長するにつれ、色々な種類のコンサートにチャレンジしながら子供の好みを見極めてみるというのも良いですね。

 

 

 5. ママだけでなくパパにも歌ってもらう

 

 

男性特有のふとくて低い歌声は、赤ちゃんもきっと喜ぶはず。

ママの優しい歌声とは異なる歌声で、赤ちゃんの新たな好奇心を刺激するかもしれません。

 

歌い聞かせはママの仕事と思わず、パパも歌いながら触れ合ってあげると、赤ちゃんが興味を持つ音楽の幅を広げ、より一層音楽を「楽しいもの」と認識してくれるかもしれませんね。

 

我が家のパパは以前「歌詞が分からないから」となかなか歌ってくれませんでした。

しかし、そんなパパの必殺技がお風呂での鼻歌。気分が良いとつい鼻から「ふんふん♪」と歌にならないメロディーがこぼれてしまうのです。

とくに子供の前で意識していたわけではないはずなのですが、なんと最近長男が同じようにお風呂で鼻歌を歌うようになりました。

楽しい気分が伝わってくるので、私はかげでこっそり笑っています。

 

 

《まとめ》

 

子供のさまざまな能力を高めてくれるらしい音楽。親子で楽しみながら音楽鑑賞できたら素敵ですよね。

毎日の生活の中で少しずつ、その子に合った音楽を親子で見つけていけたら良いですね。