うだるような暑さが和らぎ、紅葉で森や山が色とりどりに染まる秋は、キャンプデビューに絶好の季節です。
この時期に、子供と一緒にキャンプデビューしたいと考える方も多いのではないでしょうか。
一般的に、キャンプ場への入場に年齢制限はありません。いつでもどこでも始められるのがキャンプの良いところ。しかし、初めて子連れでキャンプする場合は、準備や過ごし方など、心配なことも多いですよね。
今回は、今年初めてファミリーキャンプにチャレンジする筆者が、子連れキャンプを計画する中でリサーチしてきた点をまとめ、ファミリーキャンプならではの楽しみ方や注意点などについてご紹介します。
キャンプデビューはいつから?
子供が何歳であっても「親子でキャンプに行きたい!」と思った時が、キャンプデビューのベストタイミングです。
しかし、キャンプは一般的なお出かけと違い、屋外で長い時間を過ごします。キッチンやトイレなどの設備が十分整っていない場合も多く、小さな子供を連れて参加する場合は、子供が疲れすぎないよう注意が必要です。また、自然を相手にするアクティビティなので、さまざまな注意点もあり、子供の年齢や性格をしっかり見極めた上で、親も子も無理のないタイミングと方法を選ぶ必要があります。
無理を押してキャンプを強行した結果、怪我や風邪などの体調不良になってしまったり、キャンプが嫌いになってしまったりしたら、楽しい思い出も台無しです。せっかくのキャンプ!家族全員が無理なく楽しめる計画を立ててみましょう。
我が家の場合、長男が小学校に入学し、自分のことは自分でできるようになってきたことや、長かった次男のイヤイヤ期にようやく終わりが見えてきたことなどが重なり、今年キャンプデビューすることを決めました。長男は6歳、次男は4歳でのデビューになります。
テントだけじゃない!?さまざまなキャンプのスタイル
キャンプというと「テントを設営し、その中で寝る」というイメージがありますよね。しかし、実はそれ以外にもさまざまなキャンプのスタイルがあります。
Contents
手ぶらキャンプ
キャンプサイトによっては、テントなどのキャンプ用品をレンタルできる場所があります。テントやバーベキューグリルなどの道具を持ち運ぶ必要がないので、キャンプの手間がぐんと楽になります。また、あらかじめ設営されたテントやバーベキューグリルを借りられる場合もあります。設営の手間が省けるので、キャンプ場についてすぐキャンプを楽しめます。
サイトによっては、調理セットや寝袋などもレンタルできる場合もあり、キャンプ道具を全く購入しなくても、気軽にキャンプ体験を始めることができます。まずは一度体験してみたいという方にもおすすめのスタイルです。
コテージやバンガロー
テントで寝るのが不安な方には、コテージやバンガローという選択肢もあります。トイレやキッチン、シャワー室などが付いたコテージから、お部屋だけのシンプルなバンガローまで、さまざまなタイプがあります。一般的にテントサイトに比べて割高になりますが、その分、手間も荷物も少なく、快適に過ごすことができます。悪天候の場合でもテント泊より安全に過ごすことができる点もメリットです。
デイキャンプ
キャンプサイトで料理や焚火を楽しみ、テントで宿泊はせず、暗くなる前に撤収する「デイキャンプ」というスタイルもあります。
宿泊しないので、寝具を含め、荷物を大幅に減らすことができるのが大きなメリット。また、夜の寒さ対策も不要になるため、小さな子供でも気軽にチャレンジできます。比較的短時間で終わるので、本格的なキャンプの練習として、デイキャンプ体験をしてみるという方法もありますよ。
これ以外にも、キャンピングカーやグランピングなど、さまざまなキャンプスタイルがあります。まずはどんなキャンプをしたいか、家族全員で話し合いながらイメージしてみてはいかがでしょうか。「こんなキャンプがしたい!」という理想のキャンプスタイルが見えてきたら、次項からご紹介するキャンプサイト選びや道具選びも楽しく進めることができるでしょう。
子連れキャンプに最適なキャンプサイトとは?
キャンプ場にもさまざまな種類があります。初めてのキャンプの場合、どんなサイトを選べば良いのか迷ってしまいますよね。子連れキャンプには、以下のようなサイトが人気です。
子供が大喜びの遊具や水辺
子供が思いきり遊べる大規模遊具があるキャンプ場なら、子供たちが大はしゃぎでき、楽しい思い出になること間違いなし!中には、木と木の間をロープで滑走できるジップラインなどの設備や、遊具の充実した大型公園に隣接しているキャンプ場もあります。
遊具がなくても、川や湖、海などの水辺に隣接したキャンプ場なら、一日中水遊びを楽しめます。涼しげな水辺近くのキャンプ場は、暑い夏には大人気のスポットになります。
ただし、大型遊具はダイナミックに遊べる分、怪我などには十分注意が必要。また、水がある場所は滑りやすく、流れや波、水位などに気をつけながら遊びます。子供からは目を離さず、安全に気をつけながら遊びましょう。
高規格キャンプ場(温泉)
子供のキャンプデビューに人気なのが、電源やお湯が使えたり、近くに温泉があったりと、さまざまな設備が充実している高規格キャンプ場。電源があれば、ホットプレートや電気ポットなどを使って気軽に料理できたり、電気カーペットなどの暖房を使えたりと、何かと便利です。
子供がどんなに汗だくになって遊んでも、近くの温泉ですっきりと汗を流すことができれば、テント内でも気持ちよく過ごせますよね。また、綺麗なトイレのキャンプ場は何度でも利用したくなります。
オートキャンプ場
オートキャンプ場(オートキャンプサイト)は、キャンプサイトのすぐ隣に自家用車を横付けして駐車できるサイトのことです。荷物が多くなりがちなファミリーキャンプですが、テントのすぐ側に車を停められれば、重たい荷物を運ぶ手間が省け、また荷物の出し入れが楽になります。
雷や大雨などの悪天候の場合、すぐに車内に移動できるという点でも、一般的なテントサイトよりも安全で快適に過ごすことができます。
家から近いキャンプ場
キャンプ場から遠い場合、車に何時間も揺られているだけで子供は疲れてしまうかもしれません。運転する親も同様です。また、万が一家族の誰かが体調不良になってしまった場合でも、自宅から近いキャンプ場ならすぐに帰宅することができて安心ですよね。
「キャンプは準備と後片付けが大変」は本当?対策は?
mamioh世代が子供の頃に体験したキャンプに比べ、今はキャンプブームの影響もあり、さまざまな便利アイテムやサービスが登場しています。昔のイメージのまま「キャンプは大変だから」と諦めるにはもったいないかもしれません。
人によって「大変」と感じる部分が異なりますが、私にとってのキャンプの大変さは、主に準備(荷物のパッキングと車への積み込み、積み下ろしなど)、テント設営、火起こし、料理、後片付け、道具の洗濯や管理の6点です。慣れていない中で、これらを全て自分たちだけでやろうとすると、やはり大変ですよね。とくに子連れキャンプの場合、小さな子供の面倒を見ながらテントを設営したり火起こししたりするのは、時にとても危険です。
キャンプ初心者なら、まず準備や後片付けが不要なレンタルから挑戦してみたり、テント設営の練習にもなるデイキャンプからスタートしてみたりして、「大変」と感じる部分を極力少なくしてみてはいかがでしょうか。そういったキャンプ体験を通して、「次はこれに挑戦してみよう」と一つずつ難易度を上げていけば、いきなり大変な思いをしなくて済みます。
キャンプ中の食事についても、最初から火を使う料理に挑戦する必要はありません。近場の飲食店でテイクアウトを利用したり、お湯だけ沸かしてインスタント食品などで簡単に済ませたりする方法もあります。
我が家の場合、テントを立てたり料理したりという「キャンプっぽい」ことは絶対にやりたかったので、その分キャンプ道具で楽しようと決めました。女性一人でも楽に設営できるテントや、着火が簡単な炭など、キャンプを楽にしてくれるツールがたくさんあります。
子連れキャンプはここに注意!とくに気を付けたいポイント
自然の中に身を置くキャンプは、非日常体験ができる反面、思いがけない事故に巻き込まれてしまうリスクもはらんでいます。子供と一緒にキャンプする際には、とくに以下のような点に注意して過ごしたいですね。
火の回り
焚火やバーベキューなどはキャンプの醍醐味ですが、やけどや火による事故には十分気をつけます。
水遊び
涼しげな水辺は絶好の水遊びスポットですが、滑りやすく転倒のリスクがあります。また、波や流れ、急な水位の上昇などにも気を付ける必要があるので、子供から目を離さないようにします。
虫刺されやケガ
予防としては、できるだけ肌の露出を控えた服を着たり、虫除けスプレーや蚊取り線香などを用意したりする方法があります。万が一の場合に備えて、ポイズンリムーバーや虫刺され用の薬を持参していくと応急処置ができます。
擦り傷ややけどなどのリスクも考えられますので、消毒液や絆創膏などの救急箱も必需品です。
寒さ対策
季節によっては朝晩の冷え込みが厳しい場合も。しっかりと寒さ対策できるよう、寝具や寝具の下に敷くマットなどを準備します。また「暑すぎるかな?」と思っても上着は必ず持っていくと良いですね。
ルールやマナーを守る
自由に過ごせるのがキャンプの醍醐味ですが、キャンプ場にも最低限のルールはあります。また、他人の迷惑にならないよう配慮したり、自然を傷つけないようにしたりといったマナーを守ることも大切です。
家族で楽しくキャンプしよう!
大自然に囲まれ、特別な体験ができるキャンプは、家族の思い出作りにもぴったりです。注意点に気をつけながら、思い切ってキャンプデビューしてみてはいかがでしょうか。