子どもが3歳ごろになると、「もうそろそろ幼稚園ね」と声をかけられる機会も増えてきます。日中大事な子どもを預ける場所ですから、安心してお願いできる園を選びたいですね。幼稚園を選ぶとき、気にしておきたいポイントをまとめて紹介します!
幼稚園選びはいつから?
幼稚園は小学校と異なり、義務教育ではありません。
そのため、基本的に自治体などから個別に連絡が来るわけではないので、親が自分で情報を集める必要があります。
一般的に、9月ごろに各園で説明会が開かれ、願書の配布や受付は10月~11月というところが多いようです。
そのため、入園を希望する前年の夏ごろまでには、ある程度情報収集をして、どの園に見学に行くか決めておくのが良いでしょう。
プレ幼稚園(プレ保育)実施園は早めの準備を!
一部の園では、「プレ幼稚園(プレ保育)」を実施しています。
プレ幼稚園とは、入園前の年齢の子どもが幼稚園生活を体験できる取り組みのことです。
園によっては、「プレ幼稚園に参加している子どもを優先的に入園させる」制度があり、定員の都合上、プレ幼稚園から通っていないと入園できないこともあります。
プレ幼稚園は、その年の4月以降に3歳になる子を対象としていることがほとんどですが、中には4月以降に2歳になる子のクラスを設けている園もあります。
入園を検討している幼稚園の中に、プレ幼稚園を実施している園がある場合は、できるだけ早めに情報を集めておきましょう。
幼稚園の情報はどこで集める?
幼稚園の情報は、次のような方法で入手できます。
Contents
幼稚園のホームページ
最近では園のホームページに情報を公開するところが増えてきました。
園のイベント情報や、入園スケジュールなどが載っていることもあるので確認してみましょう。
自治体のホームページや広報誌
公立園の場合は、自治体のホームページや広報誌に入園方法などが掲載されます。
幼稚園の掲示板
園の掲示板に、幼稚園のイベント情報などが張り出されることもあります。幼稚園が近所にある場合は、時々チェックしてみましょう。
幼稚園の公開イベント
幼稚園のバザーや説明会など、公開イベントに参加すると園の雰囲気を体感できます。園のパンフレットなどをもらえる場合もありますよ。
幼稚園の口コミサイト
全国の幼稚園の情報がまとめられている口コミサイトもあります。
実際に園に通っている人の感想などを見ることもできますが、情報の正確性を判断するのは難しいので、あくまでも参考程度に利用するのがおすすめです。
幼稚園を選ぶときにチェックしたいポイント
園によってさまざまな特色があります。次のようなポイントをチェックしながら、親子に適した園を選びましょう。
保育年数
現在は多くの園が3年保育(年少から入園)ですが、2年保育(年中から入園)の幼稚園もあります。
3年保育の方が、「早く集団行動に慣れる」「親の自由時間が持てる」といったメリットがありますが、2年保育は「早生まれの子も無理なく園生活がスタートできる」「焦らず親子でゆっくり過ごせる」などの利点があります。
費用
2019年の10月から、「幼児教育無償化」が実施されます。現在の案では、3歳~5歳の幼稚園では、月2.57万円まで補助金が出る予定です。
年間にすると30万円ほどとなり、公立であっても私立であっても、おおよその幼稚園の授業料はカバーできる試算です。そのため授業料については、よほどの高額でなければそれほど気にしなくても良くなりそうです。
ただし、入園料や給食費、制服代などは別途支払う必要があります。一般的に、公立園の方が私立園よりかかる費用は少ないことが多いですが、園によって必要な額が異なるので、よく確認しておきましょう。
※「幼児教育無償化」の詳細についてはまだ最終決定に至っていないため、今後内容が変更となる可能性があります。
園の場所と通園方法
園の所在地も、幼稚園選びでは大切な要素です。
自宅から徒歩圏の幼稚園であれば、費用もかからず子どもと一緒に通えます。体調不良などで急に迎えに行かなければならなくなったときも、対処がしやすいでしょう。
自転車通園が可能なら、少し距離がある幼稚園でも通えます。ただし道によっては、子どもを乗せられる電動自転車を新たに購入しなければならない場合もあります。また、雨の日はどうするのか、対応を考えておかなければなりません。
園によっては幼稚園バスが出ていることもあります。送迎バスがあると子どもをピックアップしてくれる場所に連れていくだけで良いので手間はかかりませんが、その分費用がかさみます。また、送迎バスの運行ルートによっては、毎日長い時間子どもがバスに乗らなければならない場合もあります。
毎日のことですから、親も子もなるべく負担の少ない通園方法を選びたいですね。
教育理念、教育方針
園ごとに教育理念や教育方針が異なります。
幼稚園の頃から勉強に力を入れている園もあれば、のびのび系の園など幼稚園によって特徴が違います。
園見学をする際に、園長先生や幼稚園の先生たちの人柄もチェックしておくと良いです。
モンテッソーリ教育など教育メソッドが明確だったり、宗教色が強かったりと特色のある園も多いので、家庭の教育方針に適しているか、事前の説明会や入園体験などでチェックしておきましょう。
保育時間
一般的な幼稚園の保育時間は9時~14時ごろですが、「年少のときはもっと短い」「17時ごろまで延長保育がある」など、園ごとに違いがあります。
月に数回は半日で帰ってくる日があるなど、変則的な時間割になっていることも。
特に働きながら子どもを幼稚園に入れる場合は、保育時間をよく確認しておく必要があります。
園児の人数
園児がたくさんいる幼稚園(マンモス園)では、行事が盛大に行われたり、お友達がたくさんできて社会性が育まれたりするというメリットがあります。
一方で、少人数の小規模園であれば先生の目が届きやすく、子どもがのびのびと自分のペースで活動しやすいという利点があります。
子どもの個性に合わせて保育環境を選んであげられると良いですね。
ランチタイム
ランチの方法もさまざまで、お弁当持参の園もあれば、給食が出るところもあります。お弁当か給食、好きな方を選択できるという園もあるようです。
給食が出る園の方が人気はありますが、お弁当持参の場合は、子どもの食べる量や好みに合わせられる・アレルギーなどに配慮できるといったメリットもあります。
幼稚園の設備
幼稚園の設備については、次のような点をチェックしておくと良いでしょう。
・建物の年代
・園庭や大型遊具の有無
・子どもたちへの安全対策がしっかりされているか
・清掃は行き届いているか
施設が古くても、建物が老朽化している部分がリフォームなどできれいにされていることもありますし、園庭がなくても近所の公園へ積極的に散歩に行って外遊びをしていることもあります。
必ずしも建物が新しく、広い庭がある園が良いというわけではないため、実際に幼稚園を見学したときに気になることがあれば聞いてみましょう。またその園に通っている先輩ママなどにも聞いてみると良いかもしてませんね。
また、普段子どもが生活をする上での安全対策はもちろん、地震などの災害時の対策もしっかりできているか、確認しておくと安心です。
PTA活動の多さ
園によってPTAの活動量は大きく異なります。仕事や家事とバランスがとれそうなところを選びたいですね。
幼稚園の先生方は、保護者の活動の詳細についてまではわからないこともあります。可能であれば、在園児や卒園児のいるママから、具体的にどの程度PTAで活動しているのか聞いてみましょう。
通学予定の小学校に進む子が多いかどうか
小学校に入学するとき、幼稚園からのお友達が一緒というのは心強いものです。
通学予定の小学校に進む子どもが多いというのも、幼稚園を選ぶ理由の1つになるでしょう。
「近さ重視」で幼稚園を選んだ筆者の体験談
筆者は自宅から徒歩数分のところに公立幼稚園があったこともあり、当時はあまり深く考えることもなく、「送迎も楽だし、何かあったとき迎えに行きやすい」と、一度の見学で近所の幼稚園に行くことを決めました。
そのため入園したあとに、「年少児は、最初の3か月は午前中で帰ってくる」「預かり保育をしていない日が週1回程度ある」といったことを知り、バス通園できる私立幼稚園も検討しておけば良かったと少し後悔しました。
ただ、小学校と隣接している幼稚園だったので、小学校入学時はとても安心でした。年長児のときから年に数回小学校の体験会があり、多くの園児がそのまま小学校に上がったので、長女はすぐに小学校生活になじむことができました。
幼稚園のママ友や先輩ママから、小学校の情報やアドバイスをたくさんもらえたこともありがたかったです。
長女は幼稚園も、幼稚園でできたお友達のことも大好きで、その点ではとても満足しているのですが、入園前にもう少ししっかりと調べておくべきだったと反省もしました。次女が幼稚園に入るときには、私立幼稚園も含めて再度検討しようと思っています。
積極的に幼稚園を見学しに行こう!
幼稚園選びのときは、ネットに書き込まれている情報やママ達の口コミだけでなく、積極的に幼稚園を見学して、情報を集めにいくのをおすすめします。
実際に足を運ぶことで感じられる雰囲気や、直接先生方とお話をして聞けた内容は、何よりの判断材料になります。
小さな子どもにとってはとても長い、3年という時間を過ごす幼稚園。ご紹介したようなポイントをチェックしながら、家族にぴったりの幼稚園を見つけてくださいね。