「お片づけ」に興味を持ってもらうのが解決の糸口
クリスマスにお正月…冬は楽しいイベントがたくさんあります。しかし、忘れてはいけないのが大掃除。新年をすっきりとした気持ちで迎えるためにも、年越し前に家の掃除を終わらせたいですよね。
そうは言っても、子供のいる家庭では、掃除はなかなか一筋縄ではいきません。子供の絵本やおもちゃがリビングいっぱいに広がり、床掃除すらできません。子供がテレビを見ている間になんとか片づけても、一日経つとまた元通り。大人の思うようにはかどらず、途方にくれているご家庭も多いのではないでしょうか。
子供に、少しでも「お片づけ」に興味を持ってもらうのが解決の糸口です。そこで今回は、子供が「お片づけ」について学べる絵本をご紹介します。綺麗になったら嬉しいという気持ちを共有し、親子で協力しながら大掃除出来たら良いですね。
生活の中に絵本を取り入れてみて!
絵本を読んだだけで、子供は本当にお片づけするようになるのでしょうか?答えはおそらくNOでしょう。お片づけの絵本を読んでも、大抵の子供たちは、遊びに夢中になるとすぐに忘れてしまうからです。
しかし絵本の力は大きいので、繰り返し同じ本を読むうちに、そのストーリーやメッセージが子供たちの意識にしっかりと根付いていくこともあります。子供たちは、絵本を通してこの世界の仕組みや大人の考え方について、少しずつ学んでいきます。
お片づけ絵本としていますが、我が家では、片づけと紐づけてこれらの絵本を読んでいるわけではありません。お片づけ絵本を読んで「さあ、掃除をしようね」と言ってしまうと、子供の頭の中で絵本と掃除が1セットになってしまい、なかなか絵本を読んでくれなくなるかもしれないからです。絵本は絵本で、夜寝る前などに読み、お片づけはお片づけで必要な時に声をかける。そういう自然なスタイルでお片づけを生活習慣に取り入れていきたいと考えています。
おすすめ3選
ぐりとぐらのおおそうじ
作:中川 李枝子
絵:山脇 百合子
出版社:福音館書店
子供たちに大人気の「ぐりとぐら」シリーズです。のねずみのぐりとぐらが春の大掃除を始めます。オリジナルの掃除道具で、楽しく掃除していきます。もちろん掃除の後はおやつタイム。アイデア次第で、掃除はこんなにも楽しくなるのだと教えてくれる絵本です。
ぐりとぐらのようにオリジナルの掃除道具を使って楽しいだけのお掃除をするのは難しいかもしれません。しかし、その心は真似したいものです。また、掃除の後はみんなでおやつの時間にするのも良いアイデアですよね。綺麗なお部屋で食べるおやつは格別です。
ほしのさんちの おそうじ だいさくせん
原案:新津 春子
文:もとした いづみ
絵:つじむら あゆこ
出版社:ポプラ社
こちらは比較的実用的な絵本です。お片づけの妖精(または変な生き物!?)が現れ、お片づけのやり方を教えてくれます。3分で出来るお掃除や、手の洗い方など、子供が無理なく挑戦できるものが多いので、小さな子供にもおすすめです。意外なことに、片づけが苦手な大人にとっても、ちょうど良いお片づけアドバイスだったりします。
「お片づけしなさい」と言っても、子供はどうやってお片づけすればよいかわからないこともあります。この一冊があれば、大人も子供もお片づけが得意になれそうです。絵本の中の家族は、みんなで協力してお片づけしていて、とても仲良しです。我が家もこんな風に仲の良い家族に憧れます。
カケ・マケちゃんとかたづけエルフ
著:リナ ジュタウテ
文:正岡 慧子
訳:瀬戸はるか
出版社:世界文化社
13カ国で翻訳されたリトアニアの人気絵本シリーズ「カケ・マケちゃん」のお片づけ絵本です。遊ぶのが大好きなカケ・マケちゃんですが、お片づけは大の苦手。しかしある日、お片づけしないまま放っておいたおもちゃがお片づけエルフに持っていかれてしまい…。おもちゃを取り返すために勇気を出すカケ・マケちゃんの冒険物語が始まります。
カラフルなイラストがとびきり可愛いカケ・マケちゃん。カケ・マケちゃんという言葉の不思議な響きにも、異国情緒を感じますよね。また物語後半には、お片づけしない子の体から毒キノコが生えてくるというちょっぴり不気味なシーンも!実はリトアニア人にとってキノコはとても身近な食べ物で、「きれいにしないと、耳からキノコが生えてくるよ」ということわざがあるのだとか。日本人にとっては不思議な表現ですが、そういった文化的背景を知ると、納得できますよね。
まとめ
今回ご紹介した絵本のほかにも、お片づけをテーマにした絵本はたくさんあります。お部屋がきれいになると気持ちもすっきりします。「面倒くさい」と思ってしまいがちな掃除や片づけですが、終わった後の気持ち良さをイメージしながら親子で挑戦してみてはいかがでしょうか。