クッキーやチョコレート、ケーキ、アイスクリーム…。子供は甘いおやつが大好きですよね。一方で、甘いおやつには、虫歯や肥満などのリスクも。親が与えたいおやつと子供が食べたいおやつは、必ずしも一致するとは限りません。子供のおやつタイムに、何をどの程度与えるのが適量なのか、悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。

 

お互いに妥協点を見つけ、親子で納得のできる楽しいおやつタイムを過ごすには?今回は、おやつにまつわる我が家のエピソード(主に失敗談)をご紹介しつつ、子供とおやつをテーマに書いていきます。

 

 

子供にとって大切な「おやつ」とは?

 

子供は、一回に食べられる食事量が少ないため、間食が大切な役割を果たします。子供にとってのおやつは、栄養補給が大切な目的の一つなので、甘いお菓子である必要はありません

 

我が家では、おやつの基礎知識については「暮しの手帖別冊 新・子どもに食べさせたいおやつ」(暮しの手帖社)を参考にし、以下のような点に気を付けています。

 

食事との間に2時間以上空ける(小食や偏食につながらないように)

・子供から目を離さない(誤嚥や窒息に気を付ける)

・栄養を補うためのおやつなので、食事の代わりとなるようなものを与える

・砂糖や油脂については、1日の摂取量に気を付ける(幼児の場合、砂糖は5g、油脂は10g)

 

一方で、おやつは毎日の大きな楽しみでもあります。栄養バランスのことを気にするあまり、楽しさやワクワクする気持ちが減ってしまうともったいないですよね。子供におやつを与える場合は、ある程度のルールを持ちつつ、子供の「食べたい」という気持ちにもしっかり寄り添えるようなバランスが大切。それぞれの家庭でベストな匙加減を探していくのが、「我が家のおやつ」の完成形なのかなと私は考えています。

 

我が家もまだまだ試行錯誤中です。

 

 

甘いおやつの誘惑とどう戦う?我が家での失敗談から学んだこと

 

「一度甘いお菓子の存在を知ってしまったら、そればかり食べたがるのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。私もそんな悩みを持つ親の一人でした。子供たちがまだ保育園児の頃、我が家では虫歯や肥満を恐れ、子供たちには甘いお菓子を極力与えないようにしていました。

 

しかし、子供を甘いお菓子の存在と無縁で育てることはほぼ不可能です。ある時遊びに行ったお友達の家で、チョコレートやクッキーの存在を知った長男は、ただひたすら大量のお菓子を食べ続けました。他の子供たちは一緒にテレビを見たり、おもちゃで遊んだりしているのに、です。

 

そんな経験から、制限のし過ぎも良くないのかもと感じた私は、少量なら甘いお菓子もOKとしました。子供たちには、「甘いものを食べすぎると、虫歯になるかもしれないから、量を決めて食べようね。」と言い聞かせながら与えるようにしています。最初は食べ過ぎの心配をしましたが、メリハリをつければ大丈夫。子供も「今日食べられない分は明日食べよう」と納得して食べてくれるようになりました。

 

 

あなたはどっち派?おやつの「市販品 VS 手作り」

 

一般的に市販品には砂糖や油脂、食品添加物などが多く含まれているイメージがありませんか?私も以前は「子供のためには市販品より手作りのおやつを与えた方が良い」と自分自身に対してプレッシャーを与えていました。

 

毎回手作りのおやつを用意するのは理想的ですが、手間も時間もかかります。また、子供にとってスーパーのお菓子売り場は憧れの場所。子供の「食べてみたい」という気持ちを叶えてあげることもおやつの大切な役割かなと考えるようになりました。

 

市販品と言っても、種類は本当にたくさんあります。中には、無添加や添加物を控えたお菓子もたくさんあり、また栄養強化おやつなど不足しがちな栄養素をしっかり補給できる有難い商品も。

 

そこで、我が家では、無理のない範囲で手作りおやつを取り入れつつ、市販品を上手に選ぶスタイルへ軌道修正。市販品を購入する際には、原材料表示や栄養成分表示を確認するようにしています。

 

ちなみに、おやつを手作りしてみて感じたのは、「手作りおやつ=完璧ではない」ということ。手作りおやつの定番であるパウンドケーキやプリン、ゼリーなどは、実は結構な量の砂糖を使います。手作りだからと安心して、つい食べ過ぎてしまうのも問題。我が家では、おやつを手作りする際には、砂糖の量にとくに注意します。ほとんどの場合、レシピに書かれている量の7割以下に計算し直し、一日の摂取量内におさまるように調整します。レシピによっては、砂糖の量を半分以下にして作ることもあります。(それでもちゃんと甘さを感じられる場合がほとんどです。)

 

 

参考にしたい保育園のおやつ3選

 

手作りおやつを用意する際に参考になるのが、保育園の献立表です。栄養補給のために、おやつに食事の代わりになるものを作ろうと思っても、なかなかアイデアが思い浮かびませんよね。おにぎりや焼きそばなど、食事のようなメニューだとワクワク感がイマイチ…。栄養も摂取でき、「おやつが楽しみ」と思ってもらえるようなメニューを探していたところ、保育園の献立表が目に入りました。

 


 

1.マカロニきな粉

我が家の子供たちが通っていた保育園では定番のメニュー、マカロニきなこ。茹でたマカロニに、きな粉と黒蜜が振りかけられたおやつです。きな粉には、食物繊維やたんぱく質、鉄などが豊富に含まれているので、子供のおやつにぴったり。黒蜜は、風味が豊かなので、少量でもしっかり甘さを感じることができ、砂糖の摂取量を控えることができます。

 

2.するめやおしゃぶり昆布

するめやおしゃぶり昆布が献立表のおやつ欄に登場したのを最初に見た時は「え、これっておつまみじゃない?」と驚きましたが、実はこれらも定番のおやつメニューです。さすがにするめやおしゃぶり昆布だけではお腹がふくらまないので、お煎餅やクッキーと一緒に提供されることが多いです。

 

するめやおしゃぶり昆布は、なんといっても子供の咀嚼力を鍛えてくれます。また、するめにはたんぱく質やカルシウム、昆布にはミネラルが豊富に含まれていて、栄養面でもおやつにぴったりです。

 

3.チヂミ

韓国の定番料理チヂミですが、なんと保育園ではおやつに登場します。我が家ではおやつに野菜も食べてもらいたい時にチヂミを作ります。中に入れる野菜は、冷蔵庫のあまりものでOK。ホットプレートで一緒に作っても楽しいですよ。屋台風のメニューは子供にも受けが良いです。

 


 

まとめ

与えすぎや内容には注意したいおやつ。しかしルールを細かく決め過ぎても楽しみが少なくなってしまいます。親子で話し合いながら、お互いに笑顔になれる「我が家のおやつ」を探してみてはいかがでしょうか。