爆発的な成長がゆるやかになり、体もややほっそりしてくることの多い3歳児。

 

3年保育の幼稚園に入る時期でもありますから、周りの子どもたちとわが子を比べて、発育に問題はないか心配になる方も多いかもしれません。

 

 

そこで今回は、3歳児の身長と体重について解説していきます。

 

3歳児の平均身長・平均体重

まず、3歳児の平均身長・平均体重についてみていきましょう。

 

なお各数値は、厚生労働省が発表した平成22年度乳幼児身体発育調査及び日本赤十字社の調査を参考にしています。

 

 

男の子の平均身長・体重

 

3歳児の男の子の平均身長・体重は次のとおりです。

 

3歳児の平均身長(男の子)

3歳 平均身長 -2SD
0ヶ月 93.3 86.4
1ヶ月 94.0 87.0
2ヶ月 94.6 87.5
3ヶ月 95.1 88.0
4ヶ月 96.3 88.5
5ヶ月 96.9 89.0
6ヶ月 97.5 89.5
7ヶ月 98.0 90.0
8ヶ月 98.6 90.5
9ヶ月 99.1 91.0
10ヶ月 99.1 91.5
11ヶ月 99.7 92.0

参考:日本赤十字社

※-2SD以下は、医学的には低身長と考えられています。お子様の年齢と身長を確認し、-2SD以下の場合は、早めに一度小児科にてご相談されることをお勧めします。

 

低い 標準 高い

3歳0~6か月未満

88.8cm 95.1cm 101.8cm

3歳6~12か月

92.0cm 98.6cm 105.8cm

参考:厚生労働省

※表中の「低い」「軽い」「高い」「重い」については、

・ 低い / 軽い:100人中下から3番目に低い / 軽い

・ 高い / 重い:100人中上から3番目に高い / 重い

ということを意味しています。

 

 

3歳児の平均体重(男の子)

3歳 平均値 標準偏差
0ヶ月 13.7 1.5
1ヶ月 13.9 1.6
2ヶ月 14.0 1.6
3ヶ月 14.2 1.7
4ヶ月 14.4 1.7
5ヶ月 14.5 1.7
6ヶ月 14.7 1.8
7ヶ月 14.8 1.8
8ヶ月 15.0 1.8
9ヶ月 15.1 1.8
10ヶ月 15.3 1.9
11ヶ月 15.4 1.9

 

軽い 標準 重い

3歳0~6か月未満

11.72kg 13.99kg 17.43kg

3歳6~12か月

12.42kg 14.90kg 18.82kg

参考:厚生労働省

 

 

女の子の平均身長・平均体重

女の子の平均身長・体重は以下の通りです。

 

3歳児の平均身長(女の子)

3歳 平均身長 -2SD
0ヶ月 92.2 85.5
1ヶ月 92.8 86.0
2ヶ月 93.5 86.6
3ヶ月 94.1 87.1
4ヶ月 94.7 87.7
5ヶ月 95.3 88.2
6ヶ月 95.9 88.8
7ヶ月 96.5 89.3
8ヶ月 97.1 89.8
9ヶ月 97.7 90.3
10ヶ月 98.3 90.9
11ヶ月 98.9 91.4

参考:日本赤十字社

※-2SD以下は、医学的には低身長と考えられています。お子様の年齢と身長を確認し、-2SD以下の場合は、早めに一度小児科にてご相談されることをお勧めします。

 

低い 標準 高い

3歳0~6か月未満

87.7cm 93.8cm 100.6cm

3歳6~12か月

90.9cm 97.4cm 104.5cm

参考:厚生労働省

 

3歳児の平均体重(女の子)

3歳 平均値 標準偏差
0ヶ月 13.1 1.6
1ヶ月 13.3 1.6
2ヶ月 13.4 1.6
3ヶ月 13.6 1.7
4ヶ月 13.8 1.7
5ヶ月 13.9 1.7
6ヶ月 14.1 1.7
7ヶ月 14.3 1.7
8ヶ月 14.4 1.7
9ヶ月 14.6 1.7
10ヶ月 14.8 1.8
11ヶ月 15.0 1.9

 

 

軽い 標準 重い

3歳0~6か月未満

11.04kg 13.53kg 16.76kg

3歳6~12か月

11.83kg 14.56kg 18.27kg

参考:厚生労働省

 

 

3歳→4歳でどのくらい身長や体重が増える?

3歳から4歳になる1年間で、身長や体重はどのくらい増えるのでしょうか。

 

男の子の場合(標準値)

 

・1年間で伸びる身長:6.7cm

・1年間で増える体重:1.77kg

 

女の子の場合(標準値)

 

・1年間で伸びる身長:7.0cm

・1年間で増える体重:1.98kg

 

2歳から3歳になるときは、身長が約8.5cm、体重が約2.15kg増えていたことを考えると、体の成長が少しゆるやかになってきたことがわかりますね。

 

 

身長が伸びない、体重が増えていないと感じたら?

 

まずは成長曲線(発育曲線)をチェック

 

上述したとおり、3歳児はそれまでの発育スピードに比べると体の成長がゆっくりになるため、身長や体重の増え方が十分ではないのでは、と心配になる方も多いようです。

 

発育が標準的かどうかを確認したいときに役立つのが、母子手帳にも掲載されている「成長曲線(発育曲線)」です。

 

参考:厚生労働省

 

成長曲線(発育曲線)とは、ある年に測定した子どものデータをもとに、各年齢の身長・体重の平均値をつないで作ったものです。母子手帳の場合は、成長曲線(発育曲線)が帯として描かれています。

 

この帯の中に身長や体重がおさまっているようでしたら、基本的にそれほど心配する必要はありません。

 

 

子どもの身長が成長曲線(発育曲線)からはずれている場合は?

 

子どもの成長は個人差が大きいものですから、成長曲線(発育曲線)に必ず入っていなければならないというわけではありません。

 

とはいえ、平均値から大きく離れている場合は、健康に問題がないか、念のため医師に相談することが望ましい場合もあります。

 

 

身長が「-2SD」を下回るかどうかが受診の目安

 

平均からどれくらい離れているか、というのを表す指標として「SD」というものがあります。

 

受診の目安となるのは、子どもの身長が「-2SD」を下回っている場合です。「-2SD」とは、100人の同性同年齢の子どものうち、身長が低いほうから2~3番目となる数値です。

 

3歳児の「-2SD」の身長は次のとおりです。

男の子 女の子
3歳0か月 86.4cm 85.5cm
3歳6か月 89.5cm 88.8cm

 

 

子どもの体重が成長曲線(発育曲線)からはずれている場合は?

 

体重についても、成長曲線(発育曲線)の帯の中でないからといって、必ずしも問題があるわけではありません。

 

ただし病気や生活習慣が原因で、太り過ぎ・痩せ過ぎになっていないか、念のために確認した方が良い場合もあります。

 

 

乳幼児(1歳〜5歳まで)の場合

「カウプ指数」とは、肥満・やせを判断する指標で、満3か月から5歳の乳児・幼児に対して使われます。

 

カウプ指数=体重(g)÷(身長(cm)の2乗)× 10

 

 

【肥満の目安】

近年、肥満のお子さんが増加しています。乳児では 20 以上、1 歳 6 カ月児では 19 以上、3 歳では 18 以上を肥 満の目安としますが、性別や月齢が考慮されていないため、経過を観察する 必要があります。

 

【やせの目安】

体重が著しく減少した状態です。乳幼児期ではカウプ指数で 15 以下、学童期 では標準体重でマイナス 20%以下の場合を、やせと定義されます。

やせには、先天性心疾患、消化管疾患、甲状腺などの内分泌疾患、代謝異常、 鉄欠乏性貧血、悪性腫瘍などでおこる場合と、ミルクや食事を与えられないなど の悪い養育環境でおこる場合があります。

 

なお、「標準体重」は以下の計算式で求められます。

 

・ 男の子:標準体重=0.00206×(身長(cm)×身長(cm))-0.1166×身長(cm)+6.5273

・ 女の子:標準体重=0.00249×(身長(cm)×身長(cm))-0.1858×身長(cm)+9.0360

 

 

「カウプ指数」に基づく発育状態の判断基準

参考:福祉教科書 保育士完全合格テキスト

 

この表では、例えば乳児の「普通」は16~18ですが、実際には15~19の範囲であれば問題がないとする小児科医もいたり、個人差があったりしますので、判断基準はあくまでも目安とされています。

カウプ指数はあくまで満3ヶ月から5歳までの指標で、6歳から12歳までの児童期は肥満度を用いて、肥満・痩身度の指標としています。カウプ指数は、成人のBMIと同じ計算式であり、体型のバランスを知る方法の一つですので、参考にしてみてください。

 

 

成長は個人差があるもの、比べすぎずに子供の健康を観察しよう!

 

子どもの発育状態を確認する上で大切なのは、現在の身長・体重だけではなく、どのような推移で身長が伸びているのか、体重が増えているのか、という情報です。

平均値を調べて我が子と比べたり、周りの子供たちと比べて、親が気にしすぎないことも大切です。心配しすぎるあまり、子供に対して「もっと食べなさい!!」や「太るから食べるのはやめなさい!」などコントロールしようとすると、食に対して嫌悪感を抱いたり、逆に執着しすぎてしまうこともあります。

あまりに成長曲線から外れている場合や、数ヶ月身長や体重の変化がない場合などは医療機関に相談する必要がありますので、周りと比べるのではなく我が子の成長や変化を観察するようにしましょう。

 

毎月の計測を母子手帳に記録しておこう!

身長計や体重計は、地域の保健センターや児童館などにも置いてあるので、毎月1回計測し、母子手帳の成長曲線(発育曲線)の欄に記入するのがおすすめです。

もし成長曲線(発育曲線)からはずれた状態が続いている、あるいは身長や体重の増加が急に止まり、数か月にわたって変化していないといった場合には、念のため母子手帳を持って小児科で相談するのが望ましいでしょう。

 

食べすぎても、食べなすぎても、大きくても、小さくても、親は心配してしまうもの・・・

この3人はみんな同じ学年で、左から4月生まれ(3歳)、12月生まれ(2歳)、3月生まれ(2歳)の時の写真です。

 

我が子は離乳食期から本当によく食べ、好き嫌いもなく、身長・体重も平均より大きいです。保育園のママ友や、子供のいる友人には毎回本当に羨ましがられます。「たくさん食べていいね!」「うちの子は本当に食べなくて・・」「身長・体重も全然増えないから羨ましい」と、たくさーんの言葉をもらいます。

娘は写真で見ると一番大きいのですが、3月生まれで同学年のお友達と大差のない体格。むしろ4月生まれの子よりも、娘の方が身長も体重も大きいということもよくあります。平均的な身長・体重で比較すると、2歳11ヶ月の頃は3歳11ヶ月の平均と同じくらいでした。成長曲線も常にぎりぎり線を超えている。いわば、ちょっと大きすぎる、に分類されるかもしれません。親としては、「こんなに食べて大丈夫かな?」「大きすぎじゃない?」と、たまに心配にもなりますが、周りの人たちには羨ましがられる。私は、ほっそりしてる子を見るといいなあと思うし、抱っこする時軽そうだなぁなんて思ったりもします。

結局母という生き物は、子供の心配もしてしまうものなんだろうなあと、元気ならばいいか!と見守るようにしています。

 

大きい子もいれば小さい子もいるのが普通です。その子なりに順調に育っているかどうかが一番大切なことですし、成長には個人差があるので、我が子をしっかり観察しながら子育てを楽しみましょう!

 

 

ベビタブ