現役パパ×専門家が「男性育児」のリアルを語る
「パパの育児参加状況」実態調査報告&座談会 に参加してきました。
今年6月、育児・介護休業法が改正されました。今回の改正により、出生直後の時期に柔軟に育児休業を取得できるようになるなど、男性の育休を取り巻く環境の改善が期待されています。
一方で、実際に育休を取得したことのあるパパはまだまだ少数派です。多くのパパたちが、もっと育児に関わりたいと考えながらも、さまざまな壁によって自らが希望するほど育児に関われていないという現状があるようです。
そんな中、パパが育児に参加しやすい社会づくりを目指す団体横断プロジェクト「男性版産休・育休応援プロジェクト」(代表:株式会社ママカラ 真鍋摩緒)が「男性育児」をテーマに現役パパたちが専門家と語り合うZOOM座談会を企画。2021年7月1日に開催された様子を取材してきました。
Contents
パパが育児に参加しやすい社会づくりを目指す団体横断プロジェクト「男性版産休・育休応援プロジェクト」とは?
今回のイベントを企画したのは、パパ向け育児情報の発信や、企業へのコンサルティング活動を通じて、男性が産休・育休を取得し、育児に参加しやすい社会づくりを目指す、団体横断プロジェクト「男性版産休・育休応援プロジェクト」です。代表である株式会社ママカラのほか、一般社団法人 日本こども成育協会、特定非営利活動法人 育児サポートdouce.
みらい子育て全国ネットワークが参加しています。
また、今回のイベントで紹介された「パパの育児参加状況」についての実態調査は、同団体が株式会社明治(代表取締役社長:松田 克也)と共同で行ったものです。
参考サイト:https://mamacolor.jp
「パパの育児参加状況」実態調査で見えてきたパパたちの本音
「パパの育児参加状況」実態調査は、全国の既婚 0歳の子どもがいる男性(25~39歳)590名を対象に2021年6月4日~6月10日の間に行われました。
https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2021/0618_03/
アンケートに回答したパパのうち、97%は育児に関わりたいと答えているものの、「希望よりも育児に関われていない」と回答した方の割合は、全体の約20%。理想と現実との間には、環境の壁、スキルの壁、知識の壁などさまざまな壁があるということが今回の調査結果で明らかになりました。
一方で、法改正によって新しい育児休業制度が整備されることを受け、74.6%の方が「次に赤ちゃんが生まれた場合に育休や半育休を取得したい」と回答しているという驚きの結果も。とくに、育休経験者についてはその割合がとくに大きく(92%)、法改正だけでなく育休経験者の増加によって、「環境の壁」の解消が期待できるのでは?と希望の持てる内容でした。
» 座談会の様子
後半の座談会では、育休取得経験者や育児中のパパたちが専門家と直接会話しながら、パパたちの本音を語り合い共感する場となりました。ZOOM上でのトークを受け、チャット欄も大盛り上がり。パパ目線での育児アイデアや便利グッズについての情報を交換している場面もありました。
ママライターの感想
私が長男を出産したのは今から8年前。当時もすでに「イクメン」という言葉はあり、男性が育児に積極的に参加する風潮になってきていたものの、まだまだ男性は「手伝う」程度でした。夫が外出時に子供を抱っこしているだけで、周りの方々から「イクメンだね」とほめちぎられるのを見て、私はひそかにモヤモヤを感じていた記憶があります。
しかし、今回の実態調査報告の内容を見ていると、当時からは考えられないほど多くのパパたちが当事者意識を持って育児に関わっていることがわかりました。座談会に参加されたパパたちからは「育休を取らないとヤバイ(こんなに大変なことを妻一人に押し付けていられない)」といった意見も。8年前に私が不満に感じていたことが少しずつ改善されてきているのだと感じ、とても嬉しかったです。
今回の実態調査を行った株式会社明治が販売する「明治ほほえみらくらくミルク(液体ミルク)」を活用しているパパが多かったのも印象深かったです。
我が家の子供たちはほぼ母乳で育ちましたが、休みなく続く授乳生活は身体的にも精神的にもとても大変で、「誰かが代わってくれたら」と何度も思いました。当時を振り返ると、夫婦ともに「授乳は妻の仕事」という固定概念を捨てきれていなかったのだなと思います。こういった商品によって、少しずつ育児についての男女差の壁がなくなっていくと良いなと心から感じました。
今はまだまだ少ない育休パパですが、数年後にはそれが「普通」になっているかもしれない。そんな明るい未来を想像できる素敵なイベントでした。