小学校では2020年度より学習指導要領が改定となり、さまざまな新たな取り組みが始まりました。その一つが一人一台タブレット機器を使用した授業。このことが、子供たちのモバイル端末への興味、関心をより強く、身近にしていることと思います。
2021年には小学6年生のスマートフォン所有率は50.7%と2人に1人は所有していると統計があります。(教育ネット「ネット利用における教育調査」より)
利用の仕方のほかに、視力低下を心配されているご家庭も少なくないと思います。すでに学校の視力検査で眼科への受診をすすめられている方もいるかもしれません。
眼鏡を作る?コンタクトも使用できるの?など初めてだと不安もありますよね。今回は我が家の長女(中学2年コンタクト着用)の話から、参考にしていただけると幸いです。
視力が下がり始めた小学生時代
まずは、長女が視力が下がり始めた頃のこと。小学校では年2回、春と秋に視力検査がありました。視力検査の判定は、A 1.0位上、B 0.9〜0.7、C 0.6〜0.3、D 0.2以下で診断されています。A、B評価であれば学校生活には問題なく、学校からおたよりを持ち帰ってくることもありません。長女も小学3年生までは左右ともA評価でした。しかし、4年生の春になると急に、右B、左Cの診断となり、眼科を受診することになりました。(この時点では、自分のスマホやタブレットは持っていませんでした。)眼科ではすぐに眼鏡をかけるように言われることを覚悟していたのですが、「散瞳薬」といわれる瞳孔を開く目薬をしばらくつけて、様子をみることになりました。これは一過性の近視(仮性近視)の状態であれば有効的な目薬で、これで回復できれば眼鏡は不要とのことでした。(この目薬は、瞳孔を開くので、点眼後、電気の光も眩しくて目を開けていられない状態になるので、注意が必要でした)
なんとかこの目薬で視力が回復してほしいと思っていたのですが、残念ながら叶わず、5年生の秋頃に眼鏡をかける生活が始まったのです。
ひと昔前は、眼鏡をかけている子はクラスに1人か2人(真面目で勉強ができる)という感じでしたが、今や中高生の半数が「裸眼視力1.0未満」というから驚きです。(文部科学省 2007年度 学校保健統計調査より)
長女の小学校時代も6年生になると、実際にかけている人は数名でも、本当はかけなければいけない人数は半数は超えていたと思います。やはり、見た目重視の女子は、学校へは一応眼鏡は持ってきているものの、使用していない子が多い印象です。(たぶん長女もその一人だったと思います…)
眼鏡?コンタクト?支障が出てきた中学時代
中学生になり、一度眼鏡は作り替えたのですが、コンタクトは使用していませんでした。部活は運動部(バスケットボール)だったので、練習の時は裸眼でやっていたようです。しかし、だんだんゴールがボヤけて距離感がわからなくなるなど練習にも支障がでてきたところで、顧問の先生より、眼鏡をかけてやるか、コンタクトにするかどちらかにするよう指導がありました。それがコンタクトを使用するきっかけとなりました。
コンタクトレンズは眼鏡と違い、目に直接つけて使用するもの。使い方のルールをしっかり守る必要があります。コンタクトレンズは、適切な管理が必要なものとして「高度管理医療機器」に指定されています。これは心臓ペースメーカーや人工関節などと同じです。正しい知識が、子供自身の目を守ることになります。
コンタクトデビュー
いよいよコンタクトデビューのため、眼科を受診。長女の場合は、普段受診している眼科とは別に、眼鏡やコンタクトレンズの処方もしてくれる眼科を受診しました。コンタクトレンズは、素材によってハード、ソフトの2種類に分類されます。ハードコンタクトレンズは、水をほとんど含まない固い素材でできていて、ソフトコンタクトレンズは、水分を含んだやわらかい素材でできています。また、ソフトコンタクトレンズは、交換頻度によって種類が分けらます。
・1日使い捨てタイプ
・2週間交換タイプ
・定期交換タイプ(1〜3ヵ月のサイクルで交換)
・従来型タイプ(レンズの寿命がくるまで使用)
これらは、使用期間が長くなるほど、きちんとしたお手入れが必要になります。
初めて使う場合、慣れるまでは使い捨てタイプよいと眼科ではおすすめされました。
使い捨てタイプ以外は、コンタクトレンズをはずす→洗浄→すすぎ→消毒・保存、という流れで毎日使用します。はずす前にきちんと手洗いをする、レンズを傷つけないように、爪は切る、などレンズ以外にも清潔を保つ必要があります。
使用年齢・アレルギーなど
コンタクトレンズは使用年齢が決まっているわけではないので、小学生からでも使用はできるとのこと。ただ、使用上の注意点を考えると、中学生以上が望ましいようです。
その他、これは長女の場合ですが、小学校の頃から、アレルギー性結膜炎の診断を受けてきました。そのため、季節によって目が痒くなったり、赤くなったりする場合があり、症状が出ている時は、もちろんコンタクトレンズは使用できません。また使用中に目の痒みがある場合などは、市販の目薬ではなく、眼科で処方されたコンタクトレンズ使用時に点眼できるものを使用しています。
さらに長女は、コンタクトレンズのアレルギーも少しあることがわかり、帰宅後はなるべく早めにはずすことを心がけています。使用方法だけでなく、アレルギーや目の病気などがないか、きちんと調べてもらうことも大事です。
今は、度なしのカラーコンタクトや同じ度数でも安価なものがインターネットでも販売されています。(長女も同年代の子が出ているYouTubeなどを見て、カラーコンタクトを欲しがっています)
しかし、ファッションのように度数やデザインだけで決められるものではないので、必ず定期的に眼科を受診し、処方してもらいましょう。(ちなみに、長女の受診している眼科ではカラーコンタクトも販売していました)
おそらく、一度視力が低下してしまうと、一生お付き合いが必要になる、眼鏡やコンタクトレンズ。コンタクトレンズは使用すれば、とても便利で生活しやすいですが、それ以外の負担も少なからずあります。まずは、視力低下を防ぐよう日々の生活を見守り、もし眼鏡やコンタクトレンズを使用することになった場合は、早めに眼科を受診し相談しましょう。
我が家の次女(小学4年生)は、今のところ、学校の眼科検診では、両目ともA判定。「眼鏡になると面倒臭いから、そのまま頑張って!」といつも長女に応援されています(笑)