雪印メグミルクグループの雪印ビーンスターク株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:内田 彰彦)は、「雪印乳業」の時代から60年以上にわたり、母乳研究を行っています。この度、2015年から開始した第3回母乳調査の結果の一部が公表され、子供の発育に欠かせない栄養素であるDHAとビタミンDの濃度が、第2回調査が行われた1989年と比較して低下していることが明らかになりました。

 

魚介類離れが原因?DHA濃度が35%減少

 

今回の調査によると、1989年と2016年では、⺟乳脂質中に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)濃度が35%減少していることがわかりました。DHAは、マグロやカツオなどの魚介類に多く含まれる脂質の一種です。胎児や乳児の発育に大切な栄養素ですが、体内で合成することが難しいと言われています。

 

なお、厚⽣労働省の「国⺠健康・栄養調査」によると、1989年と2016年では、日本人(総数)の魚介類平均摂取量が32%減少しているということがわかります。つまり、私たち日本人が、普段の食生活の中で魚介類をあまり食べないようになってきたことが、母乳脂質中のDHA濃度の低下に影響を与えている可能性が考えられます。

 

 

 

DHAが豊富な魚介類を摂取する時に気を付けたいこと

 

毎日の食事に魚を取り入れることによって、DHA摂取量の向上が期待できます。しかし、妊娠中の女性が魚を摂取する場合、カジキマグロやクロマグロ(本マグロ)、メバチマグロ、キンメダイなどの大型については、水銀含有量に注意が必要です。どのくらいまでなら食べても大丈夫なのか?などの詳細については、以下の資料で確認できます。

 

 

「これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと」

https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/051102-2a.pdf

 

 

また、お刺身やお寿司など、生や加熱が不十分なものについては、食中毒の危険があることを十分理解しておく必要があります。一般的に、妊娠中は生の魚は控え、しっかり加熱して食べることがおすすめされています。

 

紫外線を避け続けると「おひさまビタミン」ビタミンDも減少する?

 

乳児期に欠かせない栄養素の一つで、カルシウムの働きにかかわると言われている「ビタミンD」は、⽪膚に紫外線(日光)が当たることで体内合成されます。このビタミンDについても、1989年夏と2016年夏では、⺟乳の総脂肪酸に占める濃度が低いことが分かりました。ビタミンDは、⽇焼け⽌めが塗られた⽪膚では体内合成されないことがわかっており、近年の紫外線を避ける生活スタイルが、母乳中のビタミンDの濃度低下につながっている可能性が考えられます。

 

ビタミンDのためにできることは?

 

 

過度に紫外線に当たると、⽇焼けやシミ、しわ、⽪膚がんなどのリスクが心配ですよね。しかし、ビタミンDがしっかりと体内合成されるために、適度な日光浴は必要です。とくに妊娠期と授乳期の⼥性は、日焼け止めを使用しない状態で日に当たる時間を設けると良いですね。

 

また、⿂介類やきのこ類などビタミンDが多い食材を積極的に摂取することもおすすめです。魚介類については、前述した通り、水銀摂取量や食中毒などに気をつけましょう。

 

まとめ

 

今回の調査を紐解くと、日本人の魚離れや日焼け止めの使用など、私たちの生活スタイルの変化が母乳中の栄養素にも表れていることが示唆されています。昔と同じ生活に戻ることは難しいですが、とくに妊娠中や授乳中は、赤ちゃんの発育のために、改めて食生活や生活スタイルを見直してみることも必要かもしれませんね。

 

なお、雪印ビーンスタークでは、今回の調査結果に基づき、DHAやビタミンDを補うことができるサプリメントを開発し、母乳育児のお母さん向けのソフトカプセルとしてリニューアル販売中です。こちらもぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

 

今回ご紹介したサプリメントについてはこちら

 

 

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