最近は減りつつあるともいわれる「旦那のお小遣い制」。しかし計画的に貯蓄するには、個人的に使えるお金の額を決めておくのはとても大切なことです。

 

お小遣い制にする場合の相場や、お小遣いでまかなうべき範囲、「足りない」と言われたときの対処方法などをお伝えします!

 

旦那のお小遣いの相場はどれくらい?

 

男性のお小遣いは平均4万円弱

新生銀行が行った「2018年サラリーマンのお小遣い調査」によると、男性会社員の平均お小遣い額は39,836円でした。

毎日お弁当を作ってもらっている場合は相場よりも少ないこともあるようです。

 

 

男性の年代別の平均金額

参考:2018年サラリーマンのお小遣い調査

 

 

ただし、ライフステージ別では、未婚者は48,945円。既婚者だけに限ると小遣いの平均金額は2万円後半から3万円半ばと、未婚者と比べると1万円以上開きがあることようです。

 

 

男性のライフステージ別の平均金額

参考:2018年サラリーマンのお小遣い調査

 

また、子供の有無や共働きか否かでも、平均額が変わってくるようです。結婚後はマイホーム購入や車購入などのために少しでも生活費を節約して貯金しておきたいものですよね。

 

 

お小遣いの目安は手取り収入の1割?

また、ファイナンシャルプランナーなどの専門家が一般的に推奨しているお小遣いの目安は、「手取り収入の1割」です。

 

例えば、1年の収入が手取りで400万円の場合は、その1割の40万円がお小遣い費になります。40万円を12か月で割ると、約3.3万円です。

 

ご家庭によって収入も状況も異なるので一概にはいえませんが、月額30,000~35,000円あたりが、お小遣い相場の目安になるのではないでしょうか。

 

 

「お小遣い」でまかなうのはどこまで?

お小遣い制にしたとき、「どの範囲までお小遣いで支払ってもらうべきか」悩む方も多いと思います。例えば、ガソリン代などは皆さん迷うところのようです。

 

一般的にお小遣いでまかなわれるのは、次のような項目です。

 

・昼食代

・喫茶代(コーヒー代)

・携帯代

・飲み会代

・身だしなみのための費用(ファッション費や美容室代など)

・趣味の費用

・雑誌・書籍代

・タバコ代

 

上にあげた項目は比較的家庭のお金と切り分けやすいのですが、夫が使うシャンプーなどの消耗品費、ガソリン代など自家用車関連のお金、家で飲むときのお酒代、交際費、冠婚葬祭費、保険料、交通費など、お小遣いと家計、どちらから払うべきか決めにくいものもたくさんあります。

 

夫婦ともに納得できていれば、これらの費用はどちらから出してもかまいません。お小遣い制にする場合、「どこまでお小遣いでまかなうのか」をしっかり話し合っておきましょう。

 

 

お小遣いをカードで使いたいときはどうする?

キャッシュレスの時代になり、わざわざ現金で支払うのではなく、カードを使いたいという旦那さんも多いはずです。

 

しかし家庭用のカードを使って、個人のお小遣いでまかなうべきものも支払ってしまうと、管理がややこしくなって、何となく使い過ぎてしまうことにもなりかねません。

 

カードを利用したい場合は、次のような方法を検討してみましょう。

 

 

 

小遣い用の銀行口座とクレジットカードを作る

1つ目は、お小遣い用の銀行口座とクレジットカードを別に作る方法です。

 

家のお金とは切り離した口座を作り、毎月そこにお小遣いの金額だけを振り込みます。その口座から引き落としされるクレジットカードを持っていれば、家庭費と個人費を混在することなくカード払いができます。

 

クレジットカードは引き落としまでにタイムラグがあるため、うっかり使い過ぎてしまいそうな方には、デビットカードの利用がおすすめです。

 

デビットカードはクレジットカードと同じように利用できますが、カード利用と同時に支払い口座からお金が引き落とされます。

 

口座の残高以上のお金は使えないので、安心ですよ。

 

 

電子マネーを活用する

2つ目は、電子マネーを利用する方法です。

 

お小遣いの一部を、電子マネーにチャージしてもらいましょう。

 

今は多くの店舗で電子マネーが利用できますし、コンビニエンスストアなどで気軽にチャージできます。

 

オートチャージ(自動入金)機能をオフにしておけば、入金した以上の額を使い過ぎることもありません。

 

お小遣いを、実店舗の少額決済で使うことが多いという方におすすめの方法です。

 

 

「足りない」と不満を言われたらどうする?

お小遣い制で一番大切なことは、しっかりと夫婦で話し合いを行い、不満なく納得して金額を決めることです。

 

でも、「話し合いをして決めた金額なのに、毎月のように足りないと追加を請求されて困っている」というご家庭も少なくありません。

また、夫が営業職の場合は会社内で過ごす時間よりも外にいる時間が長いため何かとお金がかかるものです。

 

お小遣い制にしていても、追加分をしょっちゅう渡していては計画的な貯蓄はできません。「足りない」と何度も言われてしまう場合は、次の方法を試してみるのはいかがでしょうか。

 

 

家計の状況を公開する

旦那がお小遣い制の場合、家計は奥さまが一手に担っているという場合が多いのではないでしょうか。

 

そうすると、夫の方は家計の状況を把握できていない可能性もあります。

 

家計簿をつけて家計の状況を積極的に共有しましょう。夫にとっては「数千円程度の追加くらいいいじゃないか」という感覚かもしれませんが、数千円は家計にとっては大きな支出です。

 

ノートでつける家計簿でももちろんOKですが、今はたくさんの家計簿アプリがあります。

 

・カードでの支出を自動で記録してくれる

・レシートを撮影すると項目を読み取ってくれる

・必要な収支を入力するだけで家計改善のアドバイスをしてくれる

 

などのような便利な機能がついているアプリもあるため、積極的に活用してみてください。

 

出典:家計簿マネーフォワード

 

 

ファイナンシャルプランナーに相談する

何度言っても聞いてくれない!という場合は、第三者から的確に指摘してもらいましょう。

 

ファイナンシャルプランナーは、人生の夢や目的をかなえるための資産計画を立てるプロです。「家計診断をして欲しい」と頼めば、子どもの教育資金や老後資金なども含めて、適切な家計管理の方法を教えてくれます。

 

無料でファイナンシャルプランナーにみてもらうこともできますが、無料の場合は基本的に保険などの加入を勧められます。

 

実際に保険の見直しを考えているタイミングなら良いのですが、そうでないなら、少しお金を払ってでも有料のファイナンシャルプランナーにみてもらった方が良いでしょう。

 

ファイナンシャルプランナーに相談すると、今の収入や支出で生活をしていると今後家計はどうなるのか、ライフシミュレーションを作って見せてくれます。また、マイホーム購入など金額の大きなローンなどを通す前に一度アドバイスをもらうと参考になりますよ!

 

妻からの言葉は聞き流してしまう夫も、プロのアドバイスなら耳を傾けてくれることもあります。リアルな数字やグラフを見ながら話をすれば、お小遣い制やその金額について納得してくれる可能性も高くなるでしょう。

 

 

わが家もファイナンシャルプランナーに相談しました!

 

筆者の夫も、「あったらあっただけお金を使ってしまう」人だったので、なかなかお金を貯めることができませんでした。

 

夫婦で話し合いをしてもうまく解決ができなかったので、第一子が生まれたときに、ファイナンシャルプランナーに相談をしました。

 

そのときに、同じような生活を続けていたら子どもの教育費が足りなくなること、老後に破綻してしまうことなどをグラフで見せられて、2人とも青ざめてしまいました。

 

改善案に沿った家計にすることを夫も了承してくれましたし、個人で使えるお金をきちんと予算内でやりくりしてくれるようになりましたよ。

 

 

ライフステージの変化にあわせて「お小遣い制」の中身を見直そう!

「お小遣い制」の中身は、ライフステージの変化に応じて柔軟に変えていくことをおすすめします。

 

たとえば、子どもが生まれたり、引越しをしたりといった変化があれば、当然家庭で必要な額も変わってきます。

 

また、昇進をしたり、部署が変わったり、趣味が増えたりすれば、今度は必要な小遣いの額も変わってくるでしょう。

 

夫婦ともに気持ちよく「お小遣い制」を維持するには、その時々に応じて適切な額に少しずつ調整することが大切です。

 

しっかりと話し合いを重ねて、無理のない「お小遣い制」を続けてくださいね。