赤ちゃんの成長には体格や運動機能、内面の成長においても様々な段階があります。またそれぞれの成長のスピードや順序にも個人差があります。他の子と比べることはないと頭ではわかっていても、つい気になってしまうのが親心というものではないでしょうか。今回はそういった赤ちゃんの成長に関して、大きな転換点とも思える「言葉の発達」をメインに親の関わり方を考えていきましょう。
1歳までの赤ちゃんの成長の目安
赤ちゃんは日々成長していて、体重がどんどん増えたり首がすわったりと、最初のお誕生日までは毎日何かの記念日になる勢いです。
赤ちゃんの成長の目安
・生後1ヶ月 視力が少し発達する・生後3ヶ月 首がすわる・生後5ヶ月 寝返りを始める・生後6ヶ月 お座りができる、離乳食デビュー・生後8ヶ月 ハイハイができる・生後10ヶ月 歯が生えてくる・生後12ヶ月 立ったり、よちよち歩ける、卒乳も
成長の目安ですが、個人差がとても大きく、寝返りをしない子や歩くのが遅い子もいます。あまり気にしないで大丈夫です。
赤ちゃんの言葉はいつから?言葉の発達の目安
体格や運動機能と同時に発達していくのが言葉ですが、赤ちゃんは通常、以下の順序で言葉を獲得していきます。
(1)クーイング
赤ちゃんは生後2~3ヶ月頃から、舌を使わずに「あー」「うー」といった母音を発する「クーイング」をし始めます。クーイングは、赤ちゃんの口や喉の形が変わってきたことによって出る声だと言われていて、発する言葉自体に意味はありません。
(2)喃語
その後生後6ヶ月くらいから「アーアー」「ダーダー」など、「喃語」という同じ文字を2文字以上連続した言葉を発して、意味のある言葉を話すための練習を始めます。お座りができたり表情も豊かになってきて、月齢が上がるにつれて喃語の種類が増えていくと、ママやパパへ何か訴えるように喃語を発するようになっていきます。
(3)有意味語(意味のある言葉)
意味を含んだ言葉(有意味語)を発するのは早くて生後10ヶ月頃から。1歳半~2歳くらいまでに、少しずつ「マンマ」「ママ」など、赤ちゃん語を含めた言葉を1語ずつ発するようになります。
(4)2語文、3語文などの文章
こうして、1語のバリエーションを増やしていくなかで、2歳で2語、3歳で3語と繋げることができるようになります。
赤ちゃんの言葉の成長は、身体の発育以上に個人差が大きいものですが、順序は特別な事情がない限り一定です。
赤ちゃんの初めての言葉ランキング
我が子の初めての言葉、気になりますね。
パパママか、それとも「まんま」か…!?
ある研究所の調査結果を見てみると、以下の通りでした。
赤ちゃんの初めての言葉ランキング
1位 (いないいない)ばぁ2位 まんま(食べ物、ごはん)3位 ワンワン(犬など)4位 ママ5位 パパ6位 あっ!(注意を引きたいときに)7位 はい (返事、物を手渡すとき)8位 バイバイ9位 あーあ(失敗したときに)10位 アンパンマン
大人は赤ちゃん言葉で話しかけるべき?
例えば車を「ぶーぶ」と指差したり、犬を「わんわん」と呼んだりする、赤ちゃん言葉がありますが、使わない方が言葉の発達が早くなるという説のほかに、赤ちゃん言葉でコミュニケーションをとることで3倍も言葉を覚えるというアメリカでの研究結果もあるようです。
確かに、赤ちゃん自身が発しやすい言葉を大人が使ってあげることで、その言葉を早く覚えて使うメリットはありそうですが、言葉の種類を増やしたり子音を使ったりする段階でつまづく気もします。これに関しては親の考え方で決めるしかなさそうですね。
子どもがどのように言葉を習得していくのかについて、実のところあまりよくわかっていないのだとか。それでも、私たちが実際に子育てを経験している親の経験上たくさん話しかけてあげること、そして絵本をたくさん読んであげるのも、赤ちゃんが言葉を覚える上で重要な情報源になります。赤ちゃんとのコミュニケーションをたくさん取ってあげることが一番です。
新生児の頃から、たくさん話しかけてあげましょう
産まれたばかりの赤ちゃんは、言葉を話すことはできず、泣いたりぐずったりするだけです。でも、聴覚はその頃から発達しており、親の話す声や言葉をしっかり聞いています。言葉の意味は理解できなくても、聞いた内容は情報として脳内にインプットされ、言葉を覚えた時にアウトプットされることになります。ですから、赤ちゃんの言葉の発達には、新生児の頃からたくさん話しかけてあげることが大切なんですね。