生後3カ月ごろになると、よだれ対策のためにスタイを身に着ける赤ちゃんが増えてきます。常時よだれの拭き取りに追われるママもいれば、スタイさえ必要ないと感じるママもいて、赤ちゃんのよだれは個人差がとても大きいものです。
よだれが多すぎても少なすぎても、「これで大丈夫なの?」とママは心配になるもの。今回は赤ちゃんのよだれについて、よだれが出る理由や注意点などをご紹介します。
赤ちゃんはどうしてよだれが出るの?
①口の中をいつも清潔にするため
よだれは口から出てしまう唾液のことですが、唾液は口内を潤して粘膜を保護したり、食べ物の消化を助けたりする役割を持っています。
②唾液を飲み込む力が弱いため
生後すぐのころは唾液の分泌量は少ないのですが、成長と共に増えていきます。大人は無意識に唾液を飲み込めますが、赤ちゃんは唾液を飲み込む力が弱いため、よだれとなって出てきてしまうのです。
③口周りの筋肉が未発達で、口を閉じておくことが難しいため
また、赤ちゃんは口の周りの筋肉が未発達なため、ずっと口を閉じておくことが難しいというのも、よだれが出てしまう理由の1つです。
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よだれが気になる時期はいつからいつまで?
生後2〜3ヶ月頃から増えるのが一般的
よだれは、一般的に生後2~3カ月ごろからよく出るようになり、1歳半ごろには口の筋肉が発達して、落ち着いてくると言われています。
筆者の次女もよだれが多い赤ちゃんでした。寝返りができるようになった生後4カ月ごろから、ずりばいする8カ月ごろに特にたくさん出ていましたが、歩くようになった1歳頃には、それほど気にならなくなっていました。
1歳半頃には落ち着く子が多いが、まれに2〜3歳まで続く
口の中のものを上手に飲み込めるようになる時期は、赤ちゃんによって異なります。2歳前後までよだれが続く子もいるため、ゆっくり発達を見守っていきましょう。
よだれが多い子少ない子、問題はある?
よだれが多くても少なくても基本的には問題なし
よだれが多くても、逆に全く出なくても、基本的には何の問題もありません。唾液の量には個人差があり、唾液を飲み込む力も赤ちゃんによって大きく異なるからです。
筆者の場合、長女はよだれがほとんど出ない赤ちゃんでした。出産祝いなどでたくさんかわいいスタイをいただいたのに使う機会に恵まれず、少々残念に思ったほどです。
一方で次女はよだれが多い赤ちゃんだったため、安いスタイを多めに買って、常に持ち歩いて頻繁に取り替えていました。
長女も次女もよだれの量に違いはありましたが、どちらも問題なく、元気に成長しています。
突然いつもよりヨダレが増えた場合は注意が必要
ただし、突然いつもよりよだれが増えたときは、口内炎など口の中の炎症が原因となっている場合があります。喉の痛みや扁桃腺の腫れなどが影響することもあるので、よだれがいつもより多いと感じたら口の中を確認してみましょう。
よだれが多い場合の注意点と対策方法は?
唾液には消化酵素が含まれているため、皮膚につくと炎症を起こし、かぶれや湿疹を引き起こすことがあります。
肌を抑えるように、こまめに拭き取ってあげる
よだれが多かった筆者の次女も、口周りが赤くなったり、ポツポツとした湿疹ができたりいた経験があります。口周りのよだれに気づいたら、なるべく小まめに拭き取ってあげることが大切です。
よだれが多いと口周りを何度も顔を拭くことになるので、よだれをぬぐうのではなく、タオルやティッシュで肌を押さえるようにして水分を移し、肌への刺激が少ないようにしましょう。
スタイを使って、汚れたらすぐに交換する
よだれの多い時期は、スタイを使うのも良いですね。洋服が汚れるのを防げる上、口周りをすぐに拭いてあげられます。
ただし衛生的に保つために、スタイは汚れたら早めに取りかえることをおすすめします。そのままにしておくと、首まわり、頬、あごなどにも湿疹やかゆみが出る場合があるからです。
筆者は子どものよだれが多かった時期に、ファスナー付きのプラスチックバッグを2枚使って、片方に新しいスタイを数枚、片方に使い終えたスタイを入れるようにしていました。
おもちゃを使って、口周りの筋肉を鍛える
また、口を閉じておくための筋肉を鍛えるのも、よだれ対策として効果的です。口呼吸から鼻呼吸の練習にもなります。ラッパや風車といったおもちゃを用意して、ふーっと息をはかせてみましょう。遊びながら口を閉じる練習ができますよ。
よだれが泡状になっていても大丈夫?
機嫌よく遊んでいる様子なら特に心配なし
よだれがブクブクとした泡になって、赤ちゃんの口から出ることがあります。わが家も、次女の口周りが泡状のよだれだらけになっていることがよくありました。
初めて見たときは驚きましたが、赤ちゃんが口を動かしたりよだれで遊んだりしているとできるものなので、機嫌よく過ごしているのなら特に心配はいりません。
気にしすぎてしまうよりは、ほっぺをツンツンして一緒に遊んであげたり、笑ってあげるなど、ママも気持ちを切り替えてあげるといいでしょう。
いつもと違う様子なら病気のサインかも
いつもと違う様子の場合が病気のサインかもしれないので、よく赤ちゃんの様子を観察してみてください。泡状のよだれは口周りにたまってしまうことが多いため、タオルなどで早めに拭いてあげましょう。
よだれが少ない場合の注意点
よだれが少なくても基本的には心配なし
赤ちゃんのよだれがほとんど出ていなくても、基本的には心配する必要はありません。
よだれが少ないと虫歯になりやすいと言われることもありますが、口をしっかり閉じていられる子は、唾液が十分に出ていてもよだれとなって出てくることは少ないですし、離乳食をスタートさせたり、おしゃべりが始まったりすると、よだれが増えてくることもあります。
唾液量には個人差があり、よだれが少なかったわが家の長女も、幼児期に虫歯を指摘されたことはありません。個人差があるものなので、あまり気にせずとも大丈夫です。
暑い時期は、口の中が乾燥しないよう水分補給しよう
ただし暑い時期などに口の中が乾燥しきっている場合は、脱水症状を起こしている可能性があります。しっかり水分補給をしてあげましょう。
かわいいスタイやタオル、ガーゼでよだれの時期を乗り越えよう!
よだれをガーゼなどで拭き取ったりスタイを何度も替えたりと、よだれが多い赤ちゃんのお世話をするのは大変です。洋服や床も汚れやすいですし、肌荒れしないよう気を配る必要もあります。
よだれが原因で口周りが荒れてしまったりかぶれてしまう時の対策としては、「肌を清潔に保つこと」、「適度な保湿をすること」、「摩擦を与えないこと」です。よだれがでているとついついガーゼで拭き取ってしまいがちですが肌が擦られて刺激になってしまうので洗い流してあげる方が肌への負担を減らせます。
また、悪化するとステロイドでの治療が必要になってしまう可能性があるので、自宅ケアで改善されない場合は皮膚科や小児科の先生に相談してみてくださいね。
ただ、よだれが気になる時期はそれほど長くはありません。おしゃれで吸水性と通気性に優れているスタイも多く発売されています。スタイに併せて吸水性の高いタオルややわらかなガーゼなどを上手に使って、この時期を楽しく乗り越えられるといいですね。
筆者の体験談や対処法が少しでも役に立てばうれしいです!