保育園に行きたくないと言われたら""

「保育園に行きたくない!」

 

保育園に子供を預けているパパやママなら一度は子どもに言われたことのあるセリフではないでしょうか。忙しい朝に子供に泣きつかれてしまうと、ママたちは「会社に遅刻してしまう!」と気が気ではありませんよね。一方で、心の中は「子供に寂しい思いをさせているのだろうか」と罪悪感でいっぱいに。これが毎朝続くと、子どものために仕事を辞めるべきかと頭を悩ませてしまう方もいるでしょう。

 

特に3歳を過ぎると子供の自己主張は激しさを増し、一度保育園への登園渋りが始まるとなかなか一筋縄では解決できなくなります。あの手この手を使って全力で「保育園に行きたくない!」と主張する子供の本心は、一体どんな気持ちなのでしょうか?ほとんどの場合は、親に甘えたいという気持ちから登園渋りに繋がるケースが多いのですが、まれに体調不良や保育園内でのトラブルなどが原因となっている可能性もあります。

 

今回はママライターが実際に体験してきた「子供の登園渋り」の実態を詳しくご紹介するとともに、時と場合に応じた対処法をご提案。特に少し注意したい登園渋りを見分けるためのポイントをご紹介します。

 

我が家の登園渋りはこんな感じでした

子供の登園渋り""

 

子供の性格は千差万別。我が家の体験談が他のご家庭にも当てはまるという事ではありません。しかし、「平均よりも激しい登園渋り」の実態の一例として読んでいただければと思います。

 

 

登園渋りの始まりは「兄弟の誕生」

我が家の長男(現在5歳)の登園渋りが始まったのは、彼が2歳半くらいの時。それまで朝のお見送りは主人が担当していましたが、私が次男出産のための産休に入ってからは私が送り迎えするように。その頃からアレコレ理由をつけては泣いたり保育園に行きたがらなくなったりという登園渋りが始まりました。今思うと、長男の登園渋りが激しかったのは、イヤイヤ期と生まれてくる次男への嫉妬心もあったからだったのでしょう。

 

自宅を出る前にひと悶着。登園中の道路では、何度も「帰る」と言っては足を止めてしまいます。無事保育園に到着しても、園の入口で私にぴったりとくっついたまま離れません。スキンシップが大切だと思い、抱きしめるのですが「足りない」とばかりに密着度合いを強めて離れてくれません。最終的には泣きわめいている状態のまま保育士の先生に抱きかかえられてお別れとなり、毎朝心をえぐられるような思いでした。

 

 

3歳を過ぎてからの様子

3歳を過ぎてからは、言葉の上達と共に「お腹が痛い」「具合が悪い」など彼なりに理由を言うようになり、登園渋りはますます悪化。保育士の先生から「たまにはお休みしてみてはいかがでしょうか」と言われ、仕事を休むことができる日は保育園を休ませて自宅で様子をみるという事もしばしばありました。

 

その頃、私自身もそれまでの勤務スタイルに限界を感じていて、オフィスでの仕事を辞めて在宅フリーランスへ働き方をシフトしました。朝余裕を持って息子の登園渋りに付き合えば少しは変わるかなと期待していましたが、状況は全く変化なし。

 

 

登園渋りが落ち着いたのは5歳を過ぎた頃

あの手この手を尽くしても改善しなかった登園渋りがすっと波を引くように無くなったのは、息子が5歳を過ぎた頃でした。長いお休みの後や休み明けの毎週月曜日の朝は特に憂鬱だった私たち家族ですが、息子自ら「今日は頑張って行くから少しだけ早くお迎えに来てね!」と明るく言えるようになったのです。ようやくトンネルから抜けた!と喜んだのもつかの間、なんと次男(2歳)の登園渋りがスタート。我が家の毎朝の葛藤はまだまだ続きそうです。

 

 

こんな登園渋りは要注意!?子供のサインを見逃さないためには

 

登園渋りはほとんどの子どもが経験するごく普通の事。大人だって毎朝「仕事に行きたくないなぁ」と思いながら通勤していますよね。行けば行ったで楽しい場所でも、居心地の良い家から離れたくないと思う気持ちはごく自然な事です。

 

しかし、登園渋りはまれに子供の体調不良や保育園でのトラブルなどのサインである場合もあります。また、季節の変わり目や進級時は、子供の感情の起伏が激しくなり、不安感が強くなる場合も。そういう「少し注意したい」登園渋りはどうやって見分ければ良いのでしょうか?約3年間の登園渋り経験を元に私が考えるのは、次に紹介する三つのポイントです。

 

 

大切な3つのポイント

 

・子供の体調をチェック

・心配事は先生とシェア

・親の生活習慣の見直し 

 

 

 

体温、食欲、排便の様子など子供の体調をチェック

平熱でも食欲がなかったり、軟便だったりすると、登園後発熱する場合も良くあります。元気そうに見えても、こういった健康状態についていつもと違うと感じた場合は、体調不良の兆候かもしれないので、登園渋りに関しても慎重になった方が良いかもしれません。

 

 

心配事は保育士の先生とシェア

登園渋りの理由として、お友達とのトラブルやある特定の活動が苦手だからという理由も考えられます。子供がそういった理由を話してくれたり、気がかりな点が思い当たったりする場合は、保育士の先生にさりげなく伝えます。子供から聞く話だけでは状況がよくわからなくても、保育士の先生方の言葉を通して全容を把握することが出来る場合もあります。

  

 

親の生活習慣の見直し

季節の変わり目や進級時など、子供が不安になりやすい時期があります。また、親が忙しそうにしていたり、親が心配事を抱えたりしている時も、その感情が子供に伝わってしまう事もあります。子供の登園渋りが続くと感じた場合は、一度自分と子供の生活習慣を見直し、改善すべき点がないかどうか確認してみると良いですね。

 

 

子供に「保育園に行きたくない」と言われて辛いママへ!子供にこんな言葉をかけてみては?

子供にこんな言葉をかけてみて""

 

まるで「この世の終わり」のような泣き顔で見送られると、暗い気持ちになってしまいますよね。私も息子の登園渋りが激しい朝は、子供たちを保育園に送るだけで一日のエネルギーを全て使い切ってしまったような疲労感がありました。そんな毎日の試行錯誤の中で、私が見つけたちょっと心が軽くなった言葉や考え方をご紹介します。

 

 

「休み癖がつく」は信じない!たまには休んでもOK

 子供の登園渋りに悩んでいるママの中には「一度保育園を休ませたら、そのままずっと行かなくなってしまうのではないか?」との不安を感じている人も多いのではないでしょうか。実際、私も子供に休み癖がつくのではないかと根拠のない脅迫概念にかられて、なかなか素直に休ませることが出来なかった時期があります。

 

しかし「何があっても保育園に行かせなければ」と気負う事によって、母親も子供も必要以上にストレスを感じてしまう場合もあります。上記でご紹介したような「気を付けたい登園渋り」を見分けるためにも、「必要なら休ませる」と割り切って考える事も大切です。子供に言われるがまま保育園を休ませていてはキリがありませんが、子供が本当に休みを必要としている時に休ませるのは当然の事です。

  

 

「ごめんね」ではなく「ありがとう」

 子供に悲しそうな顔で見送られると、つい「一緒にいてあげられなくてごめんね」と言いたくなってしまいますよね。しかしその言葉は子供にとって悲しみに追い打ちをかけるようなもの。ママも子供もさらに辛い気持ちになってしまいます。

 

そこで私は「ごめんね」ではなく「ママを仕事に行かせてくれてありがとう」と言うようにしています。朝はなかなか言えないので、お迎え時にその日の仕事内容と一緒に伝える事が多いです。そうすると、子供自身も少しだけ誇らしい気持ちになってくれるような気がします。

   

 

 

「遅刻」ではなく「ママを待っているお客さんがいる」

 朝、子供がどうしても私の手を離してくれない時もあります。「会社に遅れちゃうから」と言っても、子供はその重要性を理解してくれません。

 

そこで私はある時から「ママを待っているお客さんがいるから、もう行かなきゃ!」と伝えるようにしました。子供はお店屋さんごっこが大好き。私の仕事内容はよく分からなくてもお客さんの存在はわかります。誰かがママを待っているというのはなんとなくイメージしやすいようで、以前に比べるとすっと手を離してくれるようになりました。

 

 

まとめ

色々なアイデアや対策方法をご紹介しましたが、一朝一夕で解決しないのが登園渋りです。我が家も約三年かかりました。誰でも通る道だと割り切って、子供の成長を長い目で見守っていく事も必要です。先輩ママにもアドバイスをもらってみるのも良いかもしれませんね。